Vol.13 【トータル人材開発考】人材開発施策を始める前にすべきこと

ArayZ No.106 2020年10月発行

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Vol.13 【トータル人材開発考】人材開発施策を始める前にすべきこと

公開日 2020.10.10

 弊社では「ベトナム法人の現地化を進めたいが、幹部人材が十分に育っていない」という悩みをお聞きすることが多いです。そこで今回は「トータル人材開発考」というテーマで、現地の幹部人材の育成において留意すべきことをまとめます。

思い付きベースの施策では人材が育たない

「人材が育たない」という悩みに対して、私たちがまず初めに考えるべきは「どういう人材に育てたいのか」ということです。ここが不明瞭で、意図的・計画的な人材開発の施策を打っていないのに、「人材が育たない」とコメントしているケースが非常に多いのが実態です。

単発の思い付きベースの人材開発施策を繰り返したところで、会社が求める幹部候補人材が育つはずがありません。効率的かつ着実に会社が求める幹部候補人材を輩出するためには、意図的で計画的な人材開発施策を行う必要があります。

求める能力レベルに対する 不足分を把握

まず最初のステップとしては、課長、部長などそれぞれの立場に、どのような能力が求められるのかを定義付けることです。これを人事用語では「役割定義の明確化」と言います。

求める人材像を定義付けできたら、次は求める能力レベルに対して、現職者がどの程度できている・できていないかを評価します。この段階で求めるレベルに達していない力こそが、その人材に対して能力を伸ばすために働きかけるべき対象となります。

年度の人事考課は昇給・賞与の査定額を決めるだけに限らず、人材開発対象者の現在の能力レベルを把握し、課題を特定するために活用できます。これを人事用語では「開発課題の特定」と言います。

開発課題を特定して初めて、「その能力をどのように本人に獲得させるのか」という具体的な人材開発施策を考え始められます。

寄稿者プロフィール
  • 長浜 みぎわ プロフィール写真
  • ICONIC Co., Ltd.取締役
    組織人事コンサルティング部統括部長 賃金管理士
    長浜 みぎわ

    ICONIC 組織人事コンサルティング部統括部長/取締役/賃金管理士。横浜国立大学卒業後、日本及びフランスの中小企業を対象とする経営コンサルティング企業にて、新規事業の開拓支援を行う。2006年より青年海外協力隊としてウガンダにて民間職業訓練校における人材育成需要及び労働市場で求められる人材需要に関する調査を実施。07年に渡越後、三井住友銀行ホーチミン支店にて法人営業を担当。10年、ICONIC取締役に就任。

  • ICONIC Co., Ltd. ロゴマーク
  • ICONIC Co., Ltd.
    代表 : 安倉 宏明 ( Yasukura Hiroaki )設立 : 2008年5月

    TEL : (+84)28-3821-5122(ベトナム)

    URL : iconicjob.jp

    10F Citilight Tower, 45 Vo Thi Sau, Dist 1, Ho Chi Minh, Vietnam

ICONICグループは「人材サービスでグローバル化する社会を豊かにする」というミッションのもと、2008年にベトナムで創業し、現在は5ヵ国7拠点にてグローバル人材事業を展開しております。メイン事業はASEAN各国現地での人材紹介事業と組織人事コンサルティング事業。そして14年よりベトナムを中心に現地人材および、海外で働きたい日本人向けの転職サイト『iconicJob』を、19年に『iconicHRbase』をスタートいたしました。

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THAIBIZ編集部

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