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カテゴリー: ASEAN・中国・インド, 会計・法務
連載: ONE ASIA LAWYERS - ASIAビジネス法務
公開日 2023.01.10
2022年のベトナムは、コロナウイルスによる影響から比較的早い段階で脱することができ、経済発展が加速した1年となりました。コロナ禍前のように外国人旅行者の姿も見られるようになってきており、長らく「テナント募集中」とされていた賃貸物件にも新しいテナントが入り、物販店や飲食店が続々とオープンするなど、街は以前のような賑わいを取り戻しています。
今回は、そんなベトナムで2022年にどのような法律が成立したのかを振り返っていきたいと思います。
ベトナムでは、日本と同様、国会での審議を経て法律が成立します。国会は、基本的に5月下旬~6月中旬、及び10月下旬~11月中旬の2会期に開催され、必要があれば臨時国会が開かれる形で運営されています。
2022年は1月に臨時国会、5月と10月に通常国会と、合計3会期国会が開催され、各種法令が成立しています。
1月の臨時国会では、「公共投資法、官民パートナーシップ方式による投資法、投資法、住宅法、入札法、電力法、企業法、特別消費税法、民事判決執行法の一部条項を改正・補足する法律」が成立しました。これはすでに存在する上記重要法令の一部条項を改正する法律となり、2022年3月1日に施行されました。
5月の通常国会では、以下5つの法令が成立しました。
ベトナムでは、法律の成立から施行までの期間は概ね半年~1年程度であり、国民・社会に対する影響力が大きいと思われる法律ほど、成立から施行までの期間は長く設定されます。新しい法律である「機動警察法」と「知的財産法の一部条項を改正・補足する法律」以外は、もともと存在していた法律を大きく改正した法律となります。
10月の通常国会では、以下6つの法令が成立しました。
上記のうち、「基礎レベル民主実現法」が、新たに成立した法律となります。ベトナムは社会主義国ですが、近年、様々な場面で民主的な制度を取り入れようと試みており、この「基礎レベル民主実現法」も、基礎レベル(最も低い行政区画)における諸問題について、民主的な議論によって取り組んでいこうといった主旨の法律となります。その他の法令は、既存の法令を改正する内容となっています。
以上が、2022年成立した法令のまとめとなります。自社の事業に関連しそうなものがあれば、ベトナム現地の専門家に内容を問い合わせるなど、対応をご検討いただければ幸いです。
松谷 亮
One Asia Lawyers 日系大手のIT企業および化学・電子部品メーカーにて社内弁護士として合計5年間勤務後、2019年よりOne Asia Lawyersベトナム事務所へ入所。クロスボーダーの新規事業開発案件、取引相手との紛争処理案件、知的財産に関する契約交渉、紛争処理案件を数多く経験しており、IT・製造業の法務案件を専門とする。
山本 史
One Asia Lawyersベトナム事務所に駐在。ベトナム国内で10年以上の実務経験を有する。ネイティブレベルのベトナム語を駆使し、現地弁護士と協働して各種法律調査や進出日系企業に対して各種法的なサポートを行う。
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THAIBIZ編集部
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