カテゴリー: ビジネス・経済
公開日 2018.07.18
目次
2018年はタカマツグループにとって節目の年。日本の高松機械工業は70周年、タイのタカマツマシナリータイランドは15周年と、ともに記念すべき1年となる。
長きにわたりタカマツの機械が愛されるのには理由がある。タカマツの新入社員は、職種を問わず、機械の仕組みを理解することから始まる。その期間は1年間であり、一過性の研修ではない。
タイの15周年というマイルストーンにMDとして就任した山下氏も、もちろん1年間自社製品を学んだ。自社の原点に触れたことで、その後の仕事に深みが増したと言う。機械が分かる営業として、先方が言わんとする内容までくみ取る。
機械の故障時は、営業からメンテナンス担当に引き継ぐが、話を聞いて故障の原因がつかめることもあり、メンテナンス担当は修理の機材を準備して駆けつけるなど先回りができる。
リカバリーの時間が短くなりお客様にも喜ばれる。「お客様に『ありがとう』と言われるのが一番うれしいですね。ほかにも、収めた機械が問題なく稼働し、“稼いでる姿”を見るのもうれしいです」。“稼ぐ姿”という表現。タカマツのポリシーが「稼ぐ機械」であり、B2Bの原点を感じる。
タイも少子化や労働者不足から製造現場は自動化へと向かっている。主に自動車業界で使用されるタカマツ製品に対する要望も手動から自動化へと移行中のため、半自動化の機械が売れ筋だという。昨年度タカマツタイは、過去最高の売上台数を記録した。
すでに稼働中の機械も含め多くの機械は自動車産業が集積するEECエリアに集中する。常に稼ぐ機械であるためにメンテナンスは不可欠だ。そこですぐに駆け付けられるよう、今年度中にEECエリアにブランチを設けることとなった。タイ国内の基盤を築くとともに新たな動きもある。タイをハブとして、タカマツの強みである日本製の機械を、ミャンマー、シンガボール、フィリピン、インドへ販売していく。
「当社製品の強みは、Made in Japanです。日本で製造した完成品をタイに輸入しており、品質には自信があります。近年、日本製ではない同種の機械を購入されたお客様が不具合を感じ、日本製に戻ってきているように感じます。
また、日本の工業界は好景気で、納期が1年以上というのも珍しくありません。そのような中、タカマツタイでは在庫を多めに確保しているので書類申請程度の時間で納品できるのも強みです」と自信をのぞかせる。それは、他国製の機械を知れば知るほど「日本のメーカーはもっと自信を持って良い」と感じるから。
“自慢になるから言わない”は、世界で通用しない。製品の品質が見分けられる日本人だからこそ、もっと製品の良さを強調してもよいはずだ。
THAIBIZ編集部
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