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カテゴリー: ビジネス・経済
公開日 2017.03.30
CEO ガンタトーン ワンナワス Kantatorn Wannawasu
日本で売れているもの、海外で売れるとは限らないというのは今や通説だろう。では、何をどうすれば現地で売れるのか?その答えは当然、現地にある。
タイに生まれ育ち、日本で学んだガンタトーン・ワンナワス氏が起ち上げたMEDIATOR CO., LTD.には、同じく日本に精通したタイ人が集結し、タイと日本の相互協力による両国の活躍を経営理念に、日本企業のタイ市場進出に役立つセミナー実施や販路開拓支援、マーケティング支援などを展開している。
ガンタトーン氏はタイの高校を卒業後、日本語学校を経て埼玉大学に進学、機械工学を専攻した。その後、在京タイ王国大使館に工業省の枠で入館。タイ王室関係者や政府関係者らを、日本の企業にアテンドする役目を務める中で得た経験は大きいと話す。
「おかげで日・タイ両政府の特徴や日本の民間企業について知ることができました。実は自分がタイについてよく知らないことに気付かされたのもこの時で、5年間の勤務を経て、2008年にタイへ帰国しました」。
タイに戻ってからしばらくは、フリーランスで通訳の仕事をしていた。
「自分には日本語しかなかったので、手当たり次第、何でもやりましたよ。でもおかげで、お客様との付き合い方や、悪い人もわかるようになりました(笑)。2009年、28歳の時に会社を設立しましたが、駄目なら35歳で畳めばいいと思っていました」。
事業が形になり始めたのは、JICAやJETROといった政府系機関の事業サポートや、ツルハドラッグの進出コンサルティングを手掛けるようになった頃。ツルハドラッグに関しては、11年にタイの流通系財閥であるサハグループと合弁を実現させた。
同社が手掛けるのは、会社登記の手前にある、現地の市場や商習慣に関するノウハウであり、一般的な進出コンサルティングとは異なる。大使館時代の縁もあり、今でも日本の自治体や中小企業基盤整備機構などとのつながりは深く、ガンタトーン氏は昨年も延べ10回以上、日本の企業に対してタイにおける流通・輸入卸について講演を行った。
「進出のチャンスはまだまだあります。しかし続けるのは容易ではありません。タイ人が本当に良いと思っているものは、日本のメーカーや正規代理店がタイへ売り込みに来る前に自分たちで日本に取りに行っていますから、日本の企業には、タイの市場を事前に確認してから売りに来てほしい。だから今は、日本企業の進出をサポートする自治体や地方銀行の方を通じて、日本企業に現地の情報を伝えるためのプラットフォームのような役割を強化しています。
日本の技術と思考力をタイの資源と掛け合わせれば、間違いなく良いものができます。それをASEANで、さらにはグローバルで拡販していきましょう。タイ出張の際は日系企業よりも、タイ企業を訪問してくださいね。机上で情報を集めたり商談会で名刺交換するよりも、直接タイ企業に行けば、さらに多くの情報が得られますよ。小さなきっかけがビジネスになることも多く、発想力が柔軟な企業は成功しています。タイ企業へのアクセスは、私たちがつくりますから」。
MEDIATOR CO., LTD.
Major Tower Thonglor Fl.,10, 141
Soi Thonglor 10, Sukhumvit Road, Klongtan-Nua, Wattana, Bangkok 10110
02-392-3288
www.mediator.co.th
THAIBIZ編集部
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