カテゴリー: ビジネス・経済
公開日 2015.10.21
目次
井形 博史 いがた ひろし
自動車用サイドドアロック、バックドアロック、トランクロックをはじめ、電気制御によってドアを開閉するパワースライディングドアシステムなど、ドア周りを中心とした重要保安部品の生産と販売を行うMITSUI SIAM COMPONENTS CO., LTD. (以下、MSC
社)は1995年、顧客企業である日系自動車メーカーのタイ進出に合わせ、製品の現地生産・調達化による低コスト・高品質な供給という新たな価値提供を目指し、三井金属鉱業株式会社のタイ現地法人として設立された。
2010年には三井金属鉱業株式会社の事業部門から、自動車部品の専業メーカーとして三井金属アクト株式会社へ分社化。日本国内1工場、中国3工場、北米2工場、欧州1工場、そして東南アジア3工場を展開しており、主力製品のサイドドアロックの生産量では世界一を誇る。
ラヨーン県のサイアムイースタン工業団地内、およそ7万平米の敷地に1800名が従事するMSC社は、従業員数では国内外含む三井金属鉱業グループ企業内最大の規模。タイでの雇用創出による社会貢献と同時に、日本や欧米に高品質な製品を輸出する、東南アジアのマザープラントとしての役割を果たしている。
この〝世界の工場〞を取り仕切るのが、同MSC社社長であり、三井金属アクトの専務執行役員・東アジアビジネスユニット長を務める井形博史氏だ。
「当社の主要顧客である自動車メーカー様は国内外に至ります。アジア地域においては11年インドに、13年インドネシアに工場を設けました。タイで20年間培ってきた要素・整備・管理技術を競合を凌ぐかたちで両国へスピーディに、正確に移管することを実行、実現したいと思っています。お客様の生産車種変更、移管計画にタイムリーに呼応できるフレキシブルな生産体制、また為替リスクを最小限に抑えられる納入ネットワークを築くことで、マザープラントとしての使命を遂行していきます。CAGR(年次平均成長率)の視点で明らかな潜在・成長市場である東南アジア地域と、成熟・先進市場の日欧米、2つの市場・地域での両立した事業運営が当社の方針です。
かつてのように、特定の車種が長期にわたり人気を博す傾向は薄れ、新車種の〝賞味期限〞は年々短くなってきているという。
井形氏は、自動車需要の推移は、基本的にはGDPに連動するものであり、長い目で見れば品質や機能はグローバルスタンダードに収斂していくのだろうが、未だそのプロセスにある現時点では、地域最適を目指したマーケティング活動に基づいた製品開発はもちろん、ものづくり生産技術や現場管理技術、そして人づくりも、その地域マーケットのニーズに準じて進歩させなければならないと話す。
同社は世界中の自動車搭乗者の安全性と快適性を守る、精密機能部品製造のグローバルリ
ーダーとして、開発から製造、納入、品質保証の基軸をキープしながらも多様なニーズに応え、新たな価値提供を目指し発展を続けている。
効率化を目指し改善を繰り返しているという生産ライン。
MSCの「ものづくりの現場」は日々進化している
三井金属アクト株式会社
神奈川県横浜市西区高島1-1-2
(横浜三井ビルディング29階)
+81(0)45-319-6025
http://www.act.mitsui-kinzoku.co.jp
MITSUI SIAM COMPONENTS CO., LTD.
SIAM EASTERN INDUSTRIAL PARK
60/8 M.3 T.MABYANGPORN
A.PLUAKDAENG, RAYONG 21140
038-891-276~80
http://www.mscthai.com
THAIBIZ編集部
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