ArayZ No.132 2022年12月発行タイ財閥最新動向 - 変貌を遂げるアジアのコングロマリット
この記事の掲載号をPDFでダウンロード
掲載号のページにて会員ログイン後、ダウンロードが可能になります。ダウンロードができない場合は、お手数ですが、[email protected] までご連絡ください。
カテゴリー: ビジネス・経済
公開日 2022.12.10
A:「人による」のではないでしょうか。
MBAは日本では通常「経営学修士」と呼ばれる、経営学の大学院修士課程を修了した人に与えられる学位です。MBAは経営学を修めた人物に対して与えられる称号ということもあり、MBAを取得した人材が経営ポジションについた場合、高い成果を出すことが期待されます※1。
実際、アメリカの大手企業トップ100社のCEOのうち、4割近くがMBA取得者で占められる※2そうです。
一方、日系企業はほとんどMBAを評価しない傾向にあり※3、出世にあたっても寧ろMBAのような学位が邪魔になるケースすらあるそうです※4。結果として、日系企業のCEOのMBA取得者は約1%にすぎず※5、仮に日系企業に所属している方がMBAを取得したとしても、外資系企業などに転職するケースが多いというのが現状です※6。
また、MBA取得者が経営にあたって高い成果を出しているのかということについても実ははっきりしておらず※7、むしろMBA取得者は経営にとって有害であると主張する専門家もいるほどです※8。
こうしてみると、MBAの取得に意味があるのかというのは非常に難しい問題です。私自身、MBA取得者なのですが、「自分自身にとって意味はあったか」と問われると、MBA取得前に全く想定していなかった人生を歩んでしまっているので、どうやら意味はあったようですという回答になります。
ただ、MBAという学位そのものもさることながら、その取得に付随して発生した諸々の経験が単純に面白かったというのが本音です。なので、このご質問についても、MBAに対して求めていることを吟味したうえで決定されると良いと思います。
さて、2022年も年末になり、本稿も丸3年続けてくることができました。これもArayZ誌様および本稿をお読みいただいている皆様のおかげと、心より感謝申し上げます。2023年はコロナ禍が収束し、経済活動がより活発になることを願うばかりです。これからも、皆様の役に立つような記事の執筆に努めてまいります。良い年末年始をお過ごしください。
※1: グロービス大学院 MBA(経営学修士)とは https://mba.globis.ac.jp/about_mba/
※2: Koike, K. and T.Inoki(2003)Japanese Economy & Labor Series No.8: College Graduate in Japanese Industrie, Tokyo: The Japan Institute of Labour.
※3: 岡部曜子. (2009). 日本的経営と MBA: 米国 MBA 留学生の意識調査から. 京都マネジメント・レビュー, 16, 31-46.
※4: 日本企業で出世する人たち、じつは「超低学歴」ばかりになっていた…!世界に「逆行」するおかしな人事が横行 小野一起, 冨山和彦 https://gendai.media/articles/-/71570?page=5
※5: 根津利三郎(2003)「日本経済低迷は経営者の能力欠如が原因:MBA 教育と経営者市場の育成を」Business Research 2003.4.6-13.
※6: 金雅美(2002)『派遣 MBA の研究-日本企業における米国 MBA 派遣制度の研究-』学文社.
※7: 例えばGottesman, A. A., & Morey, M. R. (2006). Does a better education make for better managers? An empirical examination of CEO educational quality and firm performance. An Empirical Examination of CEO Educational Quality and Firm Performance (April 21, 2006). Pace University Finance Research Paper, (2004/03).
※8: Mintzberg, H. (2004). Managers, not MBAs: A hard look at the soft practice of managing and management development. San Francisco: Berrett-Koehler.
ArayZ No.132 2022年12月発行タイ財閥最新動向 - 変貌を遂げるアジアのコングロマリット
掲載号のページにて会員ログイン後、ダウンロードが可能になります。ダウンロードができない場合は、お手数ですが、[email protected] までご連絡ください。
Biz Wings
CEO & Founder
倉地 準之輔 氏
日本で監査法人、外資系企業勤務を経て2013年来タイ。外資系会計事務所勤務後、2015年10月にBizWings (Thailand)Co., Ltd.を設立。複数の公的機関にて日系企業のアドバイザーを務める傍ら、経営コンサルティング業務を提供している。公認会計士(日本)。東京大学経済学部経営学科、米ケロッグ経営大学院卒業(MBA)。
BizWings (Thailand) Co.,Ltd.
本業に集中しませんか? 管理業務のアウトソーシング全般対応します!
業務効率の向上・コスト削減・不正防止にも! 無料お試しプランあり
会計記帳 / 税務申告 / 給与計算 / ビザ&労働許可証申請 / 会社設立 / BOI申請 / 内部監査 / オンラインアシスタント / 支払代行 / 請求書発行代行 / システム入力支援 / 財務DD
様々な業務を経験豊富な日本人公認会計士とタイ人専門家により代行いたします!
Tel:02-077-9916
E-mail:[email protected]
680 Prom Ratchada Tower C, 1st Floor, Soi Nathong (Ratchadapisek 7), Din Daeng, Bangkok 10400
Website : http://www.bizwings.co
SHARE