ArayZ No.100 2020年4月発行アレイズ100号記念特集
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カテゴリー: ASEAN・中国・インド
公開日 2020.04.09
2019年12月、ベトナムの統計総局は10年~17年の国内総生産(GDP)統計を再集計した。その結果、10年~17年のGDPは従来統計に比べて平均25%増になり、1人当たりGDPは約3,000ドル(フィリピンと同規模)に達するとの見直しを発表した。
国内の消費力が拡大するにつれて、消費財のマーケットにも注目が集まっている。その中でもEコマース業界は、25年に約244億ドル規模に成長するとも予想されており、外国投資家から巨額の投資を呼び寄せている分野である。
主要事業者と言えば、中国AlibabaのLazada、シンガポールGarenaのShopee、ベトナムVNGのTiki、同VingroupのAdayroi、同FPTのSendoが有名で、ここ数年、急激な成長を見せている。一方で競争も激化し、韓国のロッテグループが運営するlotte.vnや新興企業Leflairは20年に入り撤退を発表した。
価格競争も激しく、例えば日本製の日焼け止めが、日本のドラッグストアよりも安い価格で取引されているケースが見受けられる。過剰な価格競争を避け、自社独自のサイト運営へ切り替えてカスタマーサービスや電子決済の機能を強化する企業も増加している。
今後、消費財に限らず、工業用製品などもEコマースの活用が期待されており、注目すべき分野の一つであると言える。
ベトナムの主要Eコマース事業者
VJ Connection Co., Ltd.
CEO 財部 真奈美
商社、物流、証券、人材紹介などの分野を経験後、2016年よりベトナムに渡航。現在は、市場調査を中心にVJ Connection代表として、日系企業の海外進出における、ビジネス、市場、法規制、人材などの問題や課題を様々な側面から多角的にサポートしている。(所属先:VJ Connection Co., Ltd(CEO) / Navigos Group(エンジャパンベトナム法人:シニアコンサルタント)。
電話番号 : +84-(0)90-252-6952(日本語可)
メールアドレス : [email protected]
近年ヤンゴンでの不動産投資案件の中でも、ヤンゴン中央駅の再開発計画は目立って投資規模が大きい。三菱商事やフジタが開発を進める複合施設案件が300億~500億円規模の一方、中央駅再開発に至っては2,700億円規模に上る。
2018年にシンガポール系、ミャンマー系、中国系企業の3社コンソーシアムがヤンゴン中央駅再開発計画の優先的な開発権を取得したが、中国系企業が本国での財務状況悪化を理由に脱退。代わって日系商社の参入なども現地では噂された。
今後の開発進捗だが、短期的には難しいと言わざるを得ない。開発予定地には集合住宅や戸建ても多く、線路沿いには掘っ立て小屋などが集積し、非合法なコミュニティも形成されている。過去2年~3年下落している不動産市況においても、不動産価値の上昇を信じてやまない住民とディベロッパー側の交渉は困難を極めるだろう。
とはいえ本案件を機に、半世紀手つかずであった駅建造物や周辺地域のリノベーションが出来れば、オーナーであるミャンマー鉄道 (MR)は莫大な賃料収入を得られる上、老朽化した鉄道網の改善も自社で賄える。本案件の進捗次第で、10年後のヤンゴンの景色は大きく変わるだろう。
再開発のイメージ図(18年に開発コンソーシアムが公開)
Myanmar Survey Research(MSR)
Director
瀧波栄一郎
三菱UFJリサーチ&コンサルティング、デロイトトーマツコンサルティングにて一貫して大手日系企業のASEAN進出案件に従事。2018年より現職。慶應義塾大学法学部卒業。ミャンマー市場についての業界レポート等を自社ウェブサイトで連載。
URL : https://msr-jp.com/
電話番号 : +95-(0)9-459-188-316
メールアドレス : [email protected]
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THAIBIZ編集部
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