日本からタイへの電子タグと監視ソフトを用いた鮮魚コールドチェーン実証実験 KDDIタイとエム・ソフト

日本からタイへの電子タグと監視ソフトを用いた鮮魚コールドチェーン実証実験 KDDIタイとエム・ソフト

公開日 2022.06.30

KDDIタイランドと株式会社エム・ソフトは6月30日、日本の水産庁が発した令和2年度水産物輸出拡大連携事業を推進する「東南アジア向け高鮮度輸出促進産地連携協議会」と共同で、日本からタイ王国への鮮魚コールドチェーンの検討および実証実験(以下、本実証)をタイ・バンコクで実施する。

本実証では、日本国内の産地(熊本県天草市・富山県富山市)から出荷されるブリ・タイ・白エビ・ホタルイカといった鮮魚を、バンコクの飲食店に到着するまでの間、高機能の特殊保冷箱に入れ、電子タグを利用して温度を監視。東南アジア向けに出荷する日本の鮮魚をITで管理された高鮮度な品質を保つことで付加価値向上を図り、 お客さまの体験価値を高め、将来のインテリジェントコールドチェーンの実現を目指す。

 

■本実証について
1.実証概要
・熊本県天草市と富山県富山市で水揚げされた鮮魚(ブリ、タイ、白エビ、ホタルイカなど)と3℃の水を入れたペットボトルを、温度変化が起きにくい特殊素材で作られた保冷箱に封入する。

・保冷箱内に温度監視用の電子タグを入れ、専用ソフトウェアでトレーサビリティ情報(温度情報・位置情報)を3時間ごとに取得することで、鮮魚の輸出からタイ・バンコクまでの輸送管理と品質および履歴の証明として活用する。

・日本~タイ王国間のテスト発送を複数回検証した後、バンコクにて試食会と本件の取り組みを紹介する。

 

2.電子タグと特殊保冷箱による鮮度保持と温度監視
・電子タグには電池およびメモリーが装着されており、航空輸送時など電波が発信できない期間にも一定時間で温度情報の記録が可能。

・特殊素材を利用した保冷箱は5℃以下で4日間の温度保持が可能。また、特殊な保冷剤は不要で、冷凍したペットボトルなどでも代用ができるため、地域を問わず、代替可能な保冷方法で利用できる。

・この特殊保冷箱に電子タグを封入し、スマホまたはタブレットに挿した小型の専用通信装置でトレー サビリティ情報(温度情報、位置情報)を受信する。

・据え置き型の送信機にはモバイル通信カードおよびGPSが装着され、流通過程においては手動でスキャンする必要がなく、電子タグから発信された温度情報に位置情報を付加してクラウドに送信することによりリアルタイムでの監視を実現する。

 

3.試食会について
・実施日時:2022 年6月 30 日(木)13 時 00 分 ・実施場所:懐石料理「北大路」(https://www.ktiaohji.net/)
212 Thonglor Soi 8, Sukhumvit Soi 55, Wattana, Bangkok

 

4.各社の役割
・エム・ソフト:水産庁事業の代表、ソフトウエア開発および全体管理
・KDDIタイランド:電子タグの作成および技術支援

 

THAIBIZ編集部

Recommend オススメ記事

Recent 新着記事

Ranking ランキング

TOP

SHARE