ArayZ No.115 2021年7月発行企業価値を高めるタイ事業再編
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カテゴリー: ビジネス・経済
公開日 2021.07.09
みずほ銀行バンコック支店メコン5課が発行する企業向け会報誌 『Mekong 5 Journal』よりメコン川周辺国の最新情報を一部抜粋して紹介
橋本 裕輝 |グローバルトランザクション営業部 バンコック駐在
弊行では様々なサービスでお客様の新しいビジネスをサポートしています。今回はその中でも、タイ国内でのB2Cビジネスにおける代金回収の効率化をサポートするサービスに着目しました。
A社が新しいビジネスとしてカンボジアから輸入した商品の国内販売を検討している事例を通してポイントとなる事項をご紹介します。
A社 先日は輸入信用状について教えていただき、ありがとうございました。いよいよ輸入が始まり、商品は個人向けに販売する計画です。店頭での直接販売を計画していますが、できれば現金を扱いたくありません。コロナ禍、タイにおいてスマートフォン(スマホ)を利用した振込が普及してきましたが、何か良い方法はありますか?
橋本 店頭で請求書を発行してその場でスマホで振込していただくことはできますが、お客様の手間を考えると現実的ではありません。その代わり、QRコードを発行してスマホで読み取り、振込していただく方法があります。店頭でのQRコード支払いはスタンド設置式などの方法があります(図表1)。
A社 QRコード支払いの場合、振込手数料はどうなるのでしょうか。
橋本 QRコード決済はPromptPay(プロンプトペイ)というタイ国内の小口振込システムを利用しています(図表2)。
PromptPayはほとんどの地場銀行がサービス提供していますので、貴社のお客様はQRコード決済を問題なくご利用いただけるかと思います。
また現在、多くの地場銀行では他行向け振込も含めて個人が利用するPromptPayの振込手数料は免除しているようです。
A社 お客様にお支払いいただいた後、店舗スタッフはどのように支払いを確認すれば良いでしょうか。また実際に口座に入金されるタイミングはいつになるのでしょうか。
橋本 貴社口座への振込依頼があり次第、LINEアプリ等で貴社へご連絡します。その場で送金依頼内容を確認した後、お客様に商品をお渡しいただけます(図表3)。
弊行では翌営業日には入金をご確認できます。さらに日次レポートサービスも提供しており、入金明細をご確認いただくことが可能です。
A社 QRコードを表示した請求書を発行して、後日支払いを受ける形態を取った場合はどうなりますか。当社では個人代理店にまとまって商品を販売するケースも想定しており、先に請求書を発行し、代金入金を確認後、商品を出荷することになると思います。その場合、悩ましいのは代金回収の確認作業です。確認作業にかかる事務負担も大きく効率的な管理方法はありませんか。
橋本 QRコード発行方式のうち、請求書発行方式およびレジ方式では、貴社システムで販売の都度、貴社のリファレンス番号を含めたQRコードを発行することが可能です。貴社の請求情報と入金情報を確認する際、リファレンス番号をご活用いただくことで、代金回収確認業務を効率化することができます。
A社 ありがとうございます。一度社内で検討してみたいと思います。
31バーツ前半で取引を開始し、上旬は米5月雇用統計が予想に対し弱い結果になったため、上値重く推移。中旬に発表された米インフレ関連指標もFRB(連邦準備理事会)のハト派スタンス維持を意識させる結果となり、ドルバーツはこのまま安定推移かと思われたが、6月FOMC(連邦公開市場委員会)は予想外にタカ派に振れた。加えて、ハト派と見られていたFOMCメンバーが2022年終盤の利上げを見込む等米金融政策の引き締めが一層意識される状況にドルバーツは9営業日連騰。タイが感染拡大をコントロールできていない状況も追い討ちをかけ、下旬には年初来高値の更新が続き、32バーツ近辺での推移となった。
新型コロナ対策の優等生と昨年言われていた事実がなかったかのように国内の感染拡大に苦しんでおり、FRBのテーパリング議論も意識される中、ドルバーツは再び昨年の高値33バーツ台を目指すか。米テーパリング議論の進展がなければ大きな伸びは無いかもしれないが、底堅い展開を予想。
VND高方向へ推移。23,050近辺で推移していたUSD/VNDだが、ベトナム中銀が為替介入(6ヵ月先物)のターゲットレートを23,125から22,975へとVND高方向に変更したことでVND買い優勢となり、SPOT相場も22,940近辺まで下落した。その後、FOMCでのFED(連邦準備制度)のタカ派スタンスによりマーケット全体がUSD買いに傾斜する中、USD/VNDについても23,000近辺まで反発。その後はもみ合いの展開となり、結局、同レベルでクローズした。
揉み合いの展開を予想。為替マーケット全体では、米国の金融緩和縮小期待によるUSD買い圧力継続がVND安材料となる一方、ベトナムへの継続的な投資フローの流入や、中銀の介入レート変更(VND高への変更)はVND高材料となることから、USD/VNDは23,000近辺を挟んだレンジ推移を想定したい。
ArayZ No.115 2021年7月発行企業価値を高めるタイ事業再編
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