カテゴリー: 自動車・製造業
公開日 2023.10.09
出展ブース | Hall 101 / BF01 |
工作機械の見本市METALEXへの出展は通年行事。今年も前年と同じ規模のブースを開設する。展示の中心は主力製品である、平行2主軸旋盤のTT-2100GC、対向主軸複合CNC旋盤のTS-4000YS、CNC普通旋盤のTAC-510L10の3機種。顔ぶれは昨年と同様だ。
このうち、TT-2100GCは8インチチャック仕様のガントリーローダーを標準搭載。高精度・量産加工を実現した逸品だ。ローダー1台で表裏の両面加工を行う省人化にぴったりのマシンと言えるだろう。計測ユニットや洗浄ユニット、カメラユニットなどをオプションとして搭載することもできるなどカスタマイズ性能に優れている点も評価のポイントだ。 TS-4000YSは、強力なミーリング加工とY軸制御を特性に、高効率に加え工程集約を可能とした時代のニーズに合った主力製品だ。1台で2役以上の役割をこなすことができ、自動化・省人化に大きく貢献することは間違いない。変種変量加工物にも柔軟に対応し、複合CNC旋盤の更なる進化を体現した名機としてユーザーからの引き合いもひっきりなしだ。
TAC-510L10は、多品種小ロット生産を得意とする汎用性に優れたCNC普通旋盤。高性能な数値制御機能に加え、独自開発した対話型のソフトウエアにより、熟練工と変わりない操作性を実現することが可能となった。タイでも進む少子高齢化、そして後継難。簡単に解りやすくの使い勝手が高評価を得て、大手メーカーの保全セクションや単品加工メーカーなどに愛用されている。
近年、タイのモノづくりでもごく当たり前となった感のある自動化・省人化。だが、2年前からタイ法人の社長を務める柏原裕哉氏の眼には、今なお手つかずのまま残されていると見られる現場が意外なほど少なくなく映る。特に地場のローカル市場においてそれは顕著といい、「思った以上の人海戦術が今なお続けられている」と分析する。 ここに攻勢の余地があると見ている。コロナ禍でワーカーが地方に帰郷し、経験豊富なエンジニアが少なくなった現場もある。設備投資のあり方を根底から見つめ直し始めるタイ企業も出始めている。日系企業においては、日本人駐在員の削減に合わせたさらなる自動化を模索する動きもある。新たな自動化・省人化のうねりが深化し、加速していると読む。
このチャンスをつかみたいと、柏原氏はタイ人スタッフらとミーティングを重ねる毎日だ。気になる情報は早めに取得に動き、動向分析を欠かさない。関心の一つに、世界的な規模で進む電気自動車市場がある。タイへの進出を強める中国企業や韓国企業。その動きの先に、提案できる自動化があるのではないかと視線を向ける。
「EV市場は不確実要素が多く、まだまだ明確でない点が少なくない。だが、それだけにチャンスがあるとも言える」と柏原氏。大学で物理学を専攻した理系の眼は、向こうに広がる未来が見えるのだろう。手探りでしか進まないからこその市場開拓の好機として、今期のMETALEX出展を位置付けていると話す。
TAKISAWA (Thailand) Co., Ltd.
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