ArayZ No.146 2024年2月発行タイ自動車市場〜潮目が変わった2023年と日系メーカーの挽回策〜
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カテゴリー: 組織・人事
公開日 2024.02.09
駐在員に求められる能力の一つに海外での異文化対応力が挙げられます。アメリカなど欧米諸国はコミュニケーションスタイルがローコンテクスト文化で、日本人駐在員は異文化ギャップに気づきやすく、適応力がすぐに発揮されます。一方でタイは、ハイコンテクスト文化で日本と似ている部分が多くあるため、本当はさまざまな違いがあるにもかかわらず、日本人はそのことに気づくまでに1〜2年かかる場合も少なくありません。
タイ人従業員が「問題や課題に対して自ら考えて解決できない」「意見を言わない」という悩みや課題を日本人からよく聞きます。しかし、これはタイ人に適したマネジメントができていない可能性があります。タイ人は、仕事をする上で信頼関係を重視します。
信頼関係が弱い時は、会社(チーム)は非常に脆いです。では信頼関係を築くにはどうしたらよいのでしょうか。日本人は約束を守ることや仕事をきっちりこなすことが信頼につながるかもしれませんが、タイ人と信頼関係を築くために必要なのは「コミュニケーション」です。コミュニケーションを増やせば「リレーション(関係性)」が生まれ、リレーションができるとその結果「信頼」につながります。日本人の皆さんにとって、これは煩わしく感じるかもしれませんが、タイ人と一緒に働き、彼らに自ら動いてもらうためには信頼関係の構築が第一歩です。
普段コミュニケーションが不足している、あるいはタイ人が何を考えているかよくわからない・・・など思い当たる節がある方は、ぜひこれを機にコミュニケーションをとるための機会を意識的に増やしてみてください。必ずブレイクスルーポイントが見つかるはずです。
マネジメントは経験だけでできるものではなく、「知識」が必要です。日本人とタイ人では信頼関係を作る「ツール」が違います。
ツールの違いを理解し、ツールを手に入れて、使い方を知れば信頼関係も自ずと築けるでしょう。
Mediator Co., Ltd.
Chief Executive Officer
ガンタトーン・ワンナワス
在日経験通算10年。埼玉大学工学部卒業後、在京タイ王国大使館工業部へ入館。タイ帰国後の2009年にMediatorを設立。政府機関や日系企業などのプロジェクトを多数手掛けるほか、在タイ日系企業の日本人・タイ人向けに異文化をテーマとしたセミナーを実施(延べ12,000人以上)。2021年6月にタイ日プラットフォームTJRIを立ち上げた。
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