カテゴリー: ビジネス・経済
公開日 2017.12.20
藤本真紀子 ふじもとまきこ
前職は人材事業。忙しさが当たり前になる毎日でも、人の人生を左右する現場にやりがいを感じていた。しかし時には自分の身を削っているように感じ、人生のすべてが仕事に染まっていると気が付いた。他人の人生も大切だが、自分の人生も色とりどり豊かにしたいと立ち止まる。「かかわる皆がプラスになる仕事がしたい」。そんな思いを抱きながら、息抜きに通っていた料理教室。料理と向き合っていると大切なことを思い出した。そういえば、自分はホームパーティを企画して段取りを考えるのが好きだな、カレー100人パーティも皆楽しんでくれた。自分も心地よく他人も笑顔になる時間を思い出した。
ABCクッキングスタジオの法人営業を選んだ。そんな藤本さんは入社当時から海外で働きたいと希望を出す。「幼い頃から様々な国の人たちが家に遊びに来る環境で育ちました。言葉が通じなくても通じ合える喜びを幼心に感じて。いつかは異文化交流をしたり橋渡しになりたいと思っていたんです」。数年後、中国での教室立ち上げの話が持ち上がり抜擢された。2年で現地社員を海外売り上げの半分以上を稼ぐ稼ぎ頭へと育て上げた。
「今ではいいライバルです。うかうかしていられません」とうれしそうに語る。その後藤本さんはタイを任されることになった。
「当社法人営業の仕事は、食材メーカーなど料理にかかわる企業とABCクッキングの生徒さんをつなぐことです。料理教室は手作りの楽しさを伝えるのと同時に、料理にかかわる企業と生徒さん、つまり消費者をつなぐリアルメディアという位置付けなんです」。これがABCクッキングのビジネスモデル。
企業と消費者を結びつける場が料理教室というわけだ。「料理教室って高コストなんですよ。ABCクッキングでは先生一人に対し4人未満の少人数制で、教室は立地条件が良いところを選んでいます。逆に言うと、これらの好条件を生徒さんに還元し維持するためには、当社を活用してくれる企業を見つけ出さなければならないということです。
これが私の仕事です。幸いにも最近は日本の自治体とご当地食材イベントを開催するなど、ABCのビジネスモデルが広まってきましたが、もっと当社を活用して欲しいですね。例えば、年間を通して新潟県産のお米を利用し、最後に新潟県グリーンツーリズムツアーを実施しご当地の農産物を広くPRできた事例があります」。教室に通うタイ人は日本に関心のある20代30代のアクティブな女性が多いという。そしてSNSが盛んなタイらしく、料理中、リアルタイムでネットにUPする人が多いという。宣伝効果は抜群。
企業はリアル体験を通して商品の認知度が上がる。生徒はおいしい料理を習得し、その先にある、食べさせたい誰かも幸せにする。料理でつながり喜びが広がっていく。誰もがプラスになる仕事。
Company Information (JP):
株式会社 ABC Cooking Studio
東京都千代田区丸の内三丁目1番1号
Company Information (TH):
ABC Cooking Studio Thailand Limited
Room B311, 3rd Floor, Central World Plaza, 4, 4/1-2, 4/4 Ratchadamri Road, Pathumwan, Bangkok, Thailand
02-646-1910
http://abc-cooking.co.th/home
THAIBIZ編集部
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