ベトナム現地法人の人事制度をローカライズする ③制度導入を見据えたプロジェクトチーム編成

ArayZ No.97 2020年1月発行

ArayZ No.97 2020年1月発行「善い」経営とは?経営の「美学」とは?

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ベトナム現地法人の人事制度をローカライズする ③制度導入を見据えたプロジェクトチーム編成

公開日 2020.01.01

11月号に続き「人事制度をローカライズする」というテーマで、制度導入を見据えたプロジェクトチーム編成についてまとめます。これまでに述べた通り、人事制度の設計、内容における適切なローカライズ化はもちろんですが、それ以上に重要なことは、新制度の導入を見据えたプロジェクトチームを編成することです。

現地社員の参加が制度導入の成否を左右

どんなに完成度の高い制度設計でも、社員の理解を得られなかったり、運用し切れなかったりすると、制度本来の目的を達成できず失敗に終わります。実際には、何らかの理由をつけて運用にのせない、導入がずれ込むなど、社員が無言の抵抗をするケースが多いです。これは新制度が本社や日本人幹部からの「お仕着せ」と捉えられている場合に起こります。

こうした制度導入時のどんでん返しを避けるためにも、新制度構築プロジェクトのメンバーには、現地社員をしっかり取り込みましょう。日本人幹部だけで全てのポリシーを決め切らないことが重要です。

現地社員の信頼度がメンバー選定の肝

プロジェクトメンバーには、制度設計段階から現地社員の目線で意見を出してもらい、それらを設計内容に反映させることで、新制度への当事者意識が高まるものです。メンバーの選定基準は、日頃から人事業務をこなしている人よりも、経営への理解と現地社員に対する洞察が深く、現場の押さえが効くような、現地社員からの信頼が厚い人が最適です。

このような人が当事者意識を持って旗振り役となり、現地社員への説明や、彼らからの質問・意見に経営目線を踏まえて回答してくれる状況が作れたら、プロジェクトは成功にぐっと近づきます。

現地の幹部社員と一緒に設計・導入していくことが、人事制度ローカライズプロジェクトの成功の秘訣です。


ICONIC Co., Ltd.取締役
組織人事コンサルティング部統括部長 賃金管理士
長浜 みぎわ

ICONIC 組織人事コンサルティング部統括部長/取締役/賃金管理士。横浜国立大学卒業後、日本及びフランスの中小企業を対象とする経営コンサルティング企業にて、新規事業の開拓支援を行う。2006年より青年海外協力隊としてウガンダにて民間職業訓練校における人材育成需要及び労働市場で求められる人材需要に関する調査を実施。07年に渡越後、三井住友銀行ホーチミン支店にて法人営業を担当。10年、ICONIC取締役に就任。


(+84)28-3821-5122(ベトナム)
代表:安倉 宏明 ( Yasukura Hiroaki )
設立:2008年5月
本社:10 F Citilight Tower, 45 Vo Thi Sau,Dist 1, Ho Chi Minh, Vietnam
URL:https://iconicjob.jp/

ICONICグループは「人材サービスでグローバル化する社会を豊かにする」というミッションのもと、2008年にベトナムで創業し、現在は5ヵ国7拠点にてグローバル人材事業を展開しております。メイン事業はASEAN各国現地での人材紹介事業と組織人事コンサルティング事業。そして14年よりベトナムを中心に現地人材および、海外で働きたい日本人向けの転職サイト『iconicJob』を、19年に『iconicHRbase』をスタートいたしました。

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THAIBIZ編集部

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