カテゴリー: ニュース
公開日 2022.09.23
タイ味の素は9月19日、タイ北部カンペンペット県に構える工場の敷地内に再生可能エネルギーであるもみ殻を燃料とするバイオマスコジェネレーションシステムの本格稼働を発表した。15億バーツ(約57億円)を投じた同システムは、工場で使用する全ての蒸気をバイオマス由来の蒸気に置き換えると同時に蒸気タービンで発電を行い、購入電力の一部を自家発電に切り替えを可能にする。同社が同システムを用いた発電所を構えるのは、2016年のアユタヤ工場以来、2工場目。これにより、CO2排出量削減を推進するとともにエネルギーコストの低減を目指す。
同社が今回のバイオマス熱電併給発電所を構えたカンペンペット県は、世界有数の米生産国であるタイの中心的な穀倉地帯にあり、多くの精米所で燃料であるもみ殻が大量に発生するため、安定的な調達が可能。さらに同社では、現在石炭を使用しているパトゥムターニー県内の工場において、22年度中にコジェネレーションシステムの燃料をバイオマス燃料に全面的に転換する予定。これにより、同社の23年度のCO2排出量は18年度比50%以下となり、30年までにCO2排出量50%削減という当社グループが設定した目標を、計画より大幅に繰り上げて達成する見込みという。
※バイオマスコジェネレーションシステムとは
熱源より、電力と熱(蒸気)を生産し供給するシステムの総称であり、国内では「コジェネ」あるいは「熱電併給」、海外では、“Combined Heat & Power”あるいは“Cogeneration”等と呼ばれる。
<タイ味の素カンペンペット工場概要>
・所在地:タイ国カンペンペット県
・稼働開始:1998年4月
・生産品目:うま味調味料「味の素®」、核酸系調味料
・生産能力:63,000トン
・従業員数:約350名
・敷地面積:180ha
https://www.ajinomoto.co.th/en
<バイオマスコジェネレーションシステム概要>
・ボイラー:1基、蒸気供給能力は1時間当たり85トン
・燃料:もみ殻(マルチ燃料対応)
・発電機:1基、9,900キロワット
THAIBIZ編集部
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