
カテゴリー: ビジネス・経済
連載: THAIBIZ NOW
公開日 2025.11.10
近年、タイのビジネス系メディアがこれまでにない頻度と熱量で「日本」や「日本企業」に関する情報を発信しはじめている。特に今年後半に入ってからは、民間企業だけでなく公的機関も次々とメディアに登場しており、タイ国内での日本への関心の高まりが感じられる。

これまで、タイのビジネス系メディアで日本企業が取り上げられる機会は決して多くはなかった。しかし今年に入ってから、その状況に大きな変化が見られる。例えば、4月号のTHAIBIZ NOWでは「日本企業の経営者はタイのメディアに出演を」と題し、花王、味の素、OWNDAYSなどが現地メディアに登場した事例を紹介した。
さらに8月号では、「タイが日本に投資する時代がやってきたー注目集まる『七顛八起』のニッポン経済」と題し、タイのビジネスメディア「ロントゥンマン(Longtunman)」のYouTubeチャンネルで、日本経済の復活をテーマにした動画が6本も公開されたことを取り上げた。動画では、伊藤忠商事やJR東日本、川崎重工業などが紹介され、日本の産業界の姿をタイ人視点でわかりやすく紹介していた。
8月には、タイで最も影響力のあるビジネスメディア「THE STANDARD」の人気番組「THE SECRET SAUCE」に、日本企業が相次いで登場し話題を呼んだ。
1社目はサントリーウエルネス(8月27日公開)で、「日本の100年企業、サントリーウエルネスがビストラ(タイ製品)を世界市場へ」という、非常にポジティブな内容であった。番組内では、同社が買収したタイNBDヘルスケア社の代表が登壇し、日本資本との提携によりブランド価値が高まったと語られた。
2社目は、日本製鉄グループのNS-SUS(8月28日公開)。「中国鉄鋼が世界を席巻する中、日タイ合弁のNS-SUSはいかに戦うか」という切り口で、日本人経営者が登壇。中国製品に押されるタイ鉄鋼業界の中で、「日本流の高付加価値戦略で差別化を図る」という強い姿勢を打ち出し、14万回近い再生数を記録するなど、日本企業のブランディングに大きく貢献した。
この動きは民間企業だけにとどまらない。10月7日には、タイ経済紙「クルンテープ・トゥラキット」のYouTubeチャンネルにて、ジェトロ・バンコク事務所の阿部一郎所長へのインタビュー動画が公開。
同月17日には、「THE STANDARD」の国際対談番組「THE WORLD DIALOGUE」で在タイ日本国大使館の大鷹正人大使が出演するなど、日本の公的機関の代表者たちも相次ぎ登場し、注目を集めた。
約半年間で官民両セクターの代表がこれほど地元メディアに登場した例はなく、タイの経済界が日本に強い関心を寄せはじめていることがわかる。
さらに注目すべきは、日本初の女性首相に選ばれた高市早苗氏だ。10月4日に行われた自民党の総裁選より、タイのメディアでも大きく取り上げられている。特に「保守的」「トランプ的」といった政治的特徴や姿勢が注目されており、「日本が本気で変わろうとしている強いメッセージが感じられる」と、変化への期待を込めて報じられている。
メディアにより日本経済への関心の高まる今こそ、日タイ共創の絶好のチャンスではないだろうか。THAIBIZでは交流会や「Open Innovation Talk」、「オンサイトビジット」など、タイ企業との協業機会を探る場を積極的に提供している。ぜひこちらも活用してみてほしい。
日系企業の経営者が出演したタイメディア動画
「THE SECRET SAUCE」サントリーウエルネス(8月27日公開)
https://youtu.be/6Oc7sk97Zp4?si=5hm1UmvcOeEUdR0W
「THE SECRET SAUCE」NS-SUS(8月28日公開)
https://youtu.be/qZfGOZNpOPw?si=39cuGYqUKJRAqGjT
「クルンテープ・トゥラキット」ジェトロ・バンコク事務所の阿部所長(10月7日)
https://youtu.be/Gq68XKpPLb8?si=KhoqDMLPgEEs_A0L
「THE WORLD DIALOGUE」在タイ日本大使館の大鷹大使(10月17日)
https://youtu.be/Gq68XKpPLb8?si=KhoqDMLPgEEs_A0L
「THE STANDARD」高市早苗首相に関するニュース(10月7日)
https://youtu.be/Gq68XKpPLb8?si=KhoqDMLPgEEs_A0L
「クルンテープ・トゥラキット」高市早苗首相に関するニュース(10月7日)
https://youtu.be/Gq68XKpPLb8?si=KhoqDMLPgEEs_A0L

Mediator Co., Ltd.
Chief Executive Officer
ガンタトーン・ワンナワス
在日経験通算10年。2004年埼玉大学工学部卒業後、在京タイ王国大使館工業部へ入館。タイ国の王室関係者や省庁関係者のアテンドや通訳を行い、タイ帰国後の2009年にメディエーターを設立。日本政府機関や日系企業のプロジェクトをコーディネート。日本人駐在員やタイ人従業員に向けて異文化をテーマとした講演・セミナーを実施(講演実績、延べ12,000人以上)。


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