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カテゴリー: ビジネス・経済
公開日 2023.10.10
保険ブローカー大手のエーオン・タイは10月5日にバンコクで、在タイ日系企業向けに「タイ企業への販路拡大のポイントと保険を活用した新規開拓における債権管理」と題するセミナーをオンライン及びオフラインのハイブリッド形式で開催した。
「タイ企業への販路拡大のポイント」の講演に登壇したメディエーター代表のガンタトーン・ワンナワス氏は、タイでの新規販路開拓においてはまず、「自社の強みを整理してから、ターゲットとなる企業の選定基準を明確にし、その企業がそもそも何に困っているかを理解することが重要」とした上で、「競合企業が乱立する今の時代には、製品やサービス説明から入る従来の日本式のモノ売りの営業手法ではなく、相手の課題に対して解決策を提案するコト売りの営業活動にシフトしていく必要がある」と訴えた。

また、「契約書やルールも重要だが、個々の信頼関係でビジネスが左右されるタイ社会では、タイ人経営者のネットワークを持つことも必要不可欠。日系企業は、タイ企業やタイ人との接点を持たず孤立しているのではないか」と警鐘を鳴らした。
エーオン・シンガポールの安元達郎氏は、「世界の倒産動向は今後1年で悪化するとの分析が大勢を占めており、またこの15年で世界全体のカントリーリスクは悪化傾向にある。一方タイにおける債権管理状況を見ると、債権回収の複雑さランキングで49カ国中ワースト10位。さらに大手信用保険会社における支払遅延報告のあった合計債権額は、今年8月時点で対前年比(2022年1年間)の98%にのぼり、引き続き注視していく必要がある」と指摘した。
このようなリスクを踏まえ、「債権保全の手段の一つとして取引信用保険を戦略的に活用することも有用。取引信用保険とは、売掛債権に保険をかけるもので、主に信用リスク(支払不能、延滞債務不履行)とポリティカルリスク(接収/収用/国有化、戦争/テロ/政治的暴力、為替交換の制限/送金不能/輸出入制限など)が保険支払い対象となり、日本では信用リスクは約90%が倒産によるものに対し、アジア域内では支払い遅延が大部分を占めている。保険は一般的に守りのために入るものだが、売上拡大のために新規事業などで与信限度額を超えた取引に信用保険を活用することで、機会損失を減らすソリューションにもなる」と説明した。

TJRI編集部

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