ArayZ No.90 2019年6月発行加速するタイの高齢化
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カテゴリー: ビジネス・経済
公開日 2019.06.11
高山 裕史●たかやま ゆうじ
今年の3月から「三原豆腐店バンコク(サトーン地区)」の総料理長(シェフ)として献立作成、料理開発、調理からスタッフ管理、接客までを任されている高山裕史氏。開業して1年が経った同店はコースメニューだけでなく、アラカルトで日本から輸入した新鮮な豆腐、最高品質の牛肉、鮮魚などを提供する。日本人客は約2割で、残りは場所柄か、タイ人富裕層と欧米人が占める。
料理好きの両親の影響を受けて、子供の頃から料理人になることを夢見ていたという高山氏。福岡県の高校を卒業後に調理師専門学校に進み、「ここで料理の奥深さを知りました」と振り返る。その後、東京都内のレストランで3年間腕を磨き、渡仏。フランス中部にあるミシュラン1ツ星レストランで修業した。帰国後、東京・六本木にあるミシュラン2ツ星レストラン「Ryuzu」で7年間勤務し、スーシェフ(副料理長)などを歴任。
現在、厨房の総責任者として、店の評判を左右する「おまかせ豆腐コース」を刷新するための構想を練っている。「日本から仕入れた選りすぐりの素材を使って、日本人の心が込もった料理を追求していきたい」と語る一方、「フランス料理のニュアンスとタイの食材を組み合わせた独創的な料理を提供したい」と臨機応変な一面を見せる。自身の調理方法にこだわりはあるが、タイ人スタッフの意見や発想を取り入れていきたいと新たな挑戦に胸を躍らせる。
味も大事だが、第一印象となる見た目も重要で、「豆腐を活かして、どのように盛り付けを美しく見せるかが課題です。試行錯誤の繰り返しですが、考えるとワクワクします。調理経過も大切で、作りながらどう仕上げるかを考えているときに幸せを感じる」と根っからの調理好きだ。
同店は厨房と客席の距離が近い。目の前で料理を仕上げるシェフらの姿を眺めながら、こだわりの料理を待つのも楽しいひと時となる。「料理はお客様の席にお持ちするまでに味や香りが落ちていくので、できるだけ早く召し上がってもらうことを心がけています」と語る一方、客とのコミュニケーションを大切にしている。
趣味も調理だが、「在タイ中に地方を旅行して、食材の生産地などを訪ねてみたい」と在タイ日本人生産者とのコラボを視野に入れる。「一丁一心」のおもてなしを提供する三原豆腐店で新たな門出を飾った高山氏は、豆腐の無限の可能性を追求していく考えで、「タイでしかできないことにどんどん挑戦していきたい」と調理台に向かう背中からその決意が読み取れた。
三原豆腐店バンコク
159/3 Sathorn Soi 7, Bangkok
+66 83 655 4245
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THAIBIZ編集部
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