カテゴリー: ビジネス・経済
公開日 2019.10.07
恵比須 郁生●えびす ふみお
食品や日用品、医薬品など、人々の暮らしに欠かせない大切なものを包む包装機の設計・製造・販売を行う大森機械工業(本社:埼玉県越谷市)。代理店を通じ、30年以上に渡って包装機を輸出してきたが、成長市場であるタイ、ASEAN市場でさらなるサポートを提供すべく、グローバル戦略の一環として、2015年6月にバンコクに現地法人・大森タイランドを設立した。
同社は包装機及び包装関連機器の海外拠点を中国、インド、オランダ、カナダに置き、グローバルにビジネスを展開。タイ市場について恵比須郁生マネージングダイレクターは、「日系を始め、多くの食品関連メーカーが拠点を構えています。市場としても有望で、省人化・自動化はさらに進むと思われ、品質の高い自動包装機の需要は今後も伸び続けるでしょう」と期待を示す。
「商品を包むには、どのような機械が最適なのか」と悩むメーカーの要望に応えて、カスタムメイドの包装機を設計。拠点のある日本、中国、インドで製造し、タイに輸入している。主力製品は「横型ピロー包装機」で、様々な製品特性と包装形態に対応する。
すでにタイでの導入実績を積み重ねてきており、日系の大手メーカーだけでなく、タイローカル大手の工場にも包装機が納入されている。「食品やお菓子、医薬品などのグローバルメーカーも多く進出しています。弊社は現地法人があることできめ細かいサービス・サポートが可能。品質の高い包装機そのものに加え、ローカル拠点ならではの強みを生かしていきたい」と事業拡大に意欲を見せる。
将来的にはタイを東南アジアの拠点と位置づけており、まず大森ブランドを浸透させるなど足場を固めてから、カンボジア、ミャンマー、ラオスの市場開拓を見据える。
これまで主に包み紙の素材には合成樹脂が使用されてきたが、世界的な環境意識の高まりを受けて、再生樹脂や紙など代替素材の開発が喫緊の課題となっている。
恵比須氏は、「タイでもプラスチックごみ問題への関心が高まり、使用が制限される動きが強まっています。技術的な課題は残っていますが、これを事業拡大に導く好機として捉えたい」と前向きな姿勢を見せる。
現在、恵比須氏と、タイ人4人で日々の業務を遂行。離職率の高さが悩みの種だが、座学の場を設けるなど、社員教育に力を入れるほか、タイ語でコミュニケーションをとる努力を惜しまない。
18年6月に現職で赴任してから1年4ヵ月が過ぎたが、プライベートでは妻子と充実したタイ生活を送っているという。雨期が明ける11月~年末年始にかけて、カオヤイ国立公園とサムイ島などに家族で旅行をする予定で、恵比須氏は、「日々成長する3歳、5歳の子供と遊ぶのが一番の楽しみ」と子煩悩な一面を見せる。
OMORI (THAILAND) CO., LTD
152 Chartered Square Building, 11th Floor Room No.11-04 North Sathorn Rd. Silom, Bangrak, Bangkok 10500
TEL:+66-2-023-3113
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THAIBIZ編集部
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