カテゴリー: ビジネス・経済
公開日 2015.03.13
目次
代表取締役社長 浜原 研作 はまはら けんさく
セイコーソリューションズ株式会社は2012年12月に設立された、セイコーホールディングスグループの中でも歴史の新しい会社だ。時計をはじめ、電子デバイス、半導体の製造販売事業を柱に展開する同グループ内で各企業が行ってきた多種多様なシステム、ソリューションをまとめて、開発・提供する一事業部として新設された。その背景には、変化の激しい経済環境の中で、ウォッチ事業、電子デバイス事業に次ぐ第三の柱となる事業を創設し、企業経営の基盤を確固たるものにするという目的があった。
システムやソリューション作りは、もともとセイコープレシジョン株式会社、セイコーインスツル株式会社の各部門において20〜30年前から行われていた。今や多くの飲食店で導入されているオーダーエントリーシステムも同グループの開発によるものだ。さらにソフトウェアだけでなくハードウェア作りにも着手、時計製造で培った技術を生かし、GPSを介して正確な時刻をパソコンに伝えるタイムサーバーも開発した。これらのビジネスを進めてきた部門をひとつにまとめ、立ち上げたのがセイコーソリューションズ社である。
これまでは日本国内市場をメインに展開してきたが、グループの柱となるためには世界を視野に入れる必要があった。初の海外拠点としてタイが選ばれた理由について、SEIKO SOLUTIONS (Thailand) Co., Ltd.の代表取締役社長・浜原研作氏は「海外に目を向けた時、中国も検討しましたが、日系企業が多く進出し〝日本の工場〞とも言われるタイには、グループ企業もすでに進出しており、今年1月、セイコーソリューションズとしても現地法人設立に至りました」と話す。
浜原氏は入社から15年ほど、カード決済システムなどのシステム開発に携わってきた技術畑の出身だ。開発のほかにも販売、営業にも携わりながら、2012年にタイでのマーケティングを企画。そのままタイへと渡り現職に至る。
タイではまずエネルギー監視・制御ソリューション〝Green-TALK〞を展開していく。
「日本の産業用電気料金は平均15円/kwhですが、タイの平均は15.6円/kwhと、日本よりもコストが高いのが現実です。また業種によっても異なりますが、電気料金に占める空調の割合は日本で10%程度であるのに対し、タイでは30%程度と、空調コストが高い傾向にあります(同社調べ)。
〝GreenTALK〞は工場、オフィスなどの室内温度を正確に計測、データ収集・分析により『見える化』し、空調を自動制御、電気料金削減などの対策から省エネにつなげるシステムです。
温度の閾値や、スケジュール、デマンドなどを組み合わせて、工場内の空調を省エネ運転できるように自動制御します。タイは年間を通じて空調を使用し、温度が低めに設定される傾向があり、空調を最適にコントロールするだけでも、空調使用電力の20%(つまり工場全体の6%)の電力削減が見込めます」。
この〝GreenTALK〞は中央監視システムとしてグループが開発、30年以上の販売実績を持つ総合ビル管理システムをベースに電気料金削減、省エネに特化したパッケージで、ビル管理システムから通算して日本国内で1000システム以上の実績がある。
タイではほかにもタイムサーバーやオーダーエントリーシステムも展開していく予定だという。タイで体制を整えた後、アセアン全体への市場拡大を目指している。
283/55 Room 1106, 11th Floor Homeplace Building
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Wattana, Bangkok 10110
02-712-7516
http://www.seiko-sst.co.th
セイコーソリューションズ株式会社
〒261-8507
千葉県千葉市美浜区中瀬1-8
+81(0)43-273-3111
THAIBIZ編集部
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