公開日 2024.09.18
TJRIは6月25日、タイと日本の企業間の協業・新規事業のチャンス創出を目指す「TJRIビジネスミッション」で、タイで医薬品や化粧品、ハーブ薬などを製造・販売するバンコク・ラボ・アンド・コスメティック(BLC)の工場を訪問した。
同社は32年前の1992年にマヒドン大学を同期で卒業した3人の薬剤師により設立され、現在では医薬品産業の川上から川下までの事業を行っており、タイをはじめミャンマー、ラオス、カンボジア、ベトナム、香港、インドネシア、フィリピン、台湾で展開している。
また、「BLC 研究センター」を持っており、自社製品の研究・開発、特にハーブの研究に力を入れている。同社の売上高の約75%はジェネリック医薬品(後発医薬品)と新ジェネリック医薬品(タイ特有のカテゴリーで、1992年以降に登録された新しい成分の医薬品と同一の有効成分、服用量の医薬品のこと)の販売が占めており、残りの約25%は化粧品やハーブ製品、食品サプリメントなどだ。同社の工場の強みは新ジェネリック医薬品の製造ができることであり、タイではわずか1割の製薬工場でしか製造できないため、市場の競争率はまだ低く、利益率も高いという。現 在、タイ全国8,000以上の病院や薬局などに販売チャネルがあり、世界10ヵ国に輸出している。
さらに、2023年6月にタイ証券取引所(SET)に上場した。この上場による資金調達で、競争力を高めるために最新の製造ラインを備えた新工場を設立し、さらなる事業拡大を目指している。工場見学では、医薬品の調合から始まり、計量、包装、品質検査まで、液体薬や錠剤、カプセルなど、医薬品の製造工程を見学した。
見学の後、スウィット・ガームプーパン最高経営責任者(CEO)は、「当社は一般的な医薬品に加え、オリジナルのハーブ薬品の製造も可能だ。タイの製薬産業は大規模な市場で、約2,000億バーツと見込まれており、病院への販売が市場全体の80%を占め、まだまだ成長の可能性を秘めている。われわれは医薬品の輸出入の両方で日本企業との提携を歓迎しており、特にCLMV 諸国(カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム)の市場への事業展開ではわれわれの工場を製造・輸出拠点として利用できる」と参加者に呼びかけた。
本ミッションでは会社説明会と工場見学の後、参加者とのネットワーキングも行われた。
TJRI Mission #010 Bangkok Lab and Cosmetic PCL
日時:2024年6月25日(火)10:00~14:00(タイ時間)
会場:Bangkok Lab and Cosmetic PCL
主催:TJRI(Mediator Co., Ltd. 運営) ※プログラム詳細はこちら
THAIBIZ編集部
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