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公開日 2025.05.07
タイビズは3月13日、タイ電気自動車協会(EVAT)およびタイ自動車部品製造業協会(TAPMA)と共催で、電気自動車(EV)業界の日タイ企業交流会を開催した。金融規制強化や中国EV台頭により、タイの自動車業界は課題に直面し、EVへの転換が急務となっている。今回はEV業界に精通した官民の専門家が登壇し、業界の現状と展望を共有した後、交流会が行われた。

冒頭では、タイ投資委員会(BOI)のヨードカモン・スーティラポイン氏が登壇。「タイ政府は『30@30』目標に基づき、2030年までに新車販売の30%をEVにすることを目指す。EVや部品の国内生産、充電インフラ整備を税制優遇で支援している」と説明。また「出資国を問わず平等に支援し、産業高度化と競争力強化に注力している」と述べ、バッテリーセルの国内生産や、内燃機関(ICE)車のサプライチェーン維持、ハイブリッド車(HEV)・マイルドハイブリッド車(MHEV)向けの減税にも触れた。

続いてEVATのスロート会長が、中国製EV完成車(CBU)輸入に関する課題を提起。「CBU輸入には、タイ国内での一定台数の生産が義務付けられているが、実際には一部の中国メーカーが期限内の生産に間に合っていない。そのため、制裁金の支払いが求められる可能性があり、政府との調整を進めている企業もある」と現状を説明した。

TAPMAのアヌッター・シャォウィシット事務局長は「2023年の自動車生産は約147万台に減少、今年も同水準が見込まれる。ピーク時(2012年・約245万台)と比べて大幅な落ち込みで、部品メーカーへの影響は避けられない」と述べた。

三菱自動車タイ法人MMThのサロート・マアートラート副社長は、「全メーカーが減産に直面したが、当社はシェア4位を維持し上昇傾向にある」と報告。EV市場については「充電インフラの不足、技術進化の早さ、リサイクル支援の不透明さで、購入をためらう消費者もいる」とし、政府への提言として、①古いピックアップの下取り支援、②ローン承認基準の緩和、③関税政策の見直しを挙げた。

最後にNNAの小堀栄之氏と京正裕之氏が登壇。小堀氏は「BYDなど中国EVはトップダウン型経営とAI活用で、開発から商品化までが非常に速い」と解説。京正氏は「東南アジアのEVユーザーはコスパ重視で、特にガソリン価格が高いタイではその傾向が顕著である。政策整備が進めば、今後さらに普及が期待できる」とタイ市場の可能性を示唆した。

THAIBIZ編集部

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