カテゴリー: ニュース
公開日 2023.11.07
タイ投資委員会(BOI)は11月1日、セター首相が議長を務める国家電気自動車政策委員会(EV Board)を開き、EV促進策の第2フェーズ「EV3.5」を承認した。現在の促進策「EV3.0」が今年末に失効することを受けたもので、期間は2024年からの4年間。タイ政府は2030年までに年間生産台数の30%(72万5000台)をゼロエミッション車(ZEV)とする目標(30@30)を掲げ、東南アジアのEVハブになることを目指している。
今回のEV3.5では、①価格が200万バーツ以下のEV乗用車の補助金額は、バッテリー容量が50キロワット時(kWh)以上の場合は5万~10万バーツ、50kWh未満の場合は2万~5万バーツ②価格が200万バーツ以下のEVピックアップトラックへの補助金額はバッテリー容量が50kWh以上の場合は5万~10万バーツ―という大枠を設定。現在のEV3.0の補助金額(バッテリー容量30kWh以下は7万バーツ、30kWh以上は15万バーツ)からは減額となる。EV3.5の具体的な補助金額は今後、関係機関が協議するとしている。
購入時の物品税は、価格が700万バーツ未満のEV乗用車の場合、現在の8%から2%に引き下げる。価格が200万バーツ未満の完成車(CBU)の輸入関税の40%減税は2025年まで継続する。さらに、この制度の適用を受ける企業は国内生産の義務付け措置があり、2026年までに国内生産を始める場合は完成車輸入台数の2倍以上、2027年までに国内生産を始める場合は3倍以上の国内生産が義務付けられる。2022年にスタートしたEV3.0には電動バイクも含め合計15社が参加。今年1~9月のEV新車登録台数は5万340台と、前年同期比7.6倍になったとしている。
ニトリは10月26日、8月にセントラルワールドでオープンした1号店に続く2号店を、バンコク西部の大型商業施設「シーコン・バンケー」で開業した。ニトリホールディングスの武田政則取締役は、「シーコン・バンケーはバンケー地区を代表するショッピングセンターで、バンコク西部の未開拓のインテリア市場に参入するチャンスだ」とアピール。シーコン・デベロップメントのタティヤ・ソーソティクン社長は「ニトリのタイ最大の店舗をオープンできることを光栄に思う」と訴えた。ニトリは今後5年間で、タイ国内に25店舗を展開する計画だ。
日本政府観光局(JNTO)バンコク事務所は10月6~8日、「Visit Japan FIT Fair #15(第15回FITフェア)」をバンコク市内の大型商業施設サイアム・パラゴンで開催した。今回は「More Japan, much Fun」をテーマとし、リピーターの多いタイ人訪日旅行者がローカルな日本をより深く楽しむための情報提供を目指した。地方自治体によるブース出展やステージ登壇、各地方でのモデルルートを紹介したウェブページの開設、さらに日本とタイの知名度の低い観光スポットを特集した大型ボードを会場内に設置した。日本からは地方自治体や鉄道会社、商業施設、旅行会社、メディアなど58団体、タイからは航空会社や旅行会社など40社が出展。3日間合計の来場者数は4万6000人を超えた。
JNTOバンコクの土居佳以事務所長は6日のオープニングセレモニーで、「何度行っても、知れば知るほどもっと行きたくなるような各地の魅力や、季節ごとに異なる楽しみ方をお伝えするので、自分にぴったりの旅行を見つけてください」と呼び掛けた。また梨田和也駐タイ日本大使は来賓挨拶で、タイ人観光客は秋と冬にも日本を訪問し、美しい紅葉と雪景色を鑑賞してほしいと訴えた。
JNTOによると、2023年1月から8月までのタイからの訪日旅行者数は約58万人で、2019年同期の7割程度まで回復している。また、2023年の日本への外国人訪問者数でタイは、韓国、台湾、香港、アメリカ、中国に次いで第6位となっている。
TJRI編集部
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