「EA74億バーツ増資」「古着販売ラグタグがタイ初出店」

「EA74億バーツ増資」「古着販売ラグタグがタイ初出店」

公開日 2025.01.14

1月9日付バンコク・ポストは、再生可能エネルギーや電気自動車(EV)開発を手がける新興企業エナジー・アブソリュート(EA)が、株主の承認を得て、新株予約権の発行により74億バーツを調達すると伝えた。調達資金は主に銀行ローンの返済と満期を迎えた債券の償還に使用され、債務を586億バーツから520億バーツに削減することで、利子負担が3億バーツ軽減される見込み。EV・バッテリー事業の再編成について、同社のチャトラポン・スリプラトゥム最高経営責任者(CEO)は「EV・バッテリー事業を取り巻く世界的な環境の変動により、赤字となり、車両組立事業を一時停止した」とし、赤字事業の再編により収益を維持したと説明。バッテリー事業を縮小した上で、商用EVとバッテリー事業にはまだ成長の可能性があるとし、ビジネスモデルを変更する。

商業用EVについては、中国の成力特殊汽車と合弁会社を設立し、電動特殊車両の生産と輸出を行うという。生産開始は今年4月の予定で、救急車、ゴミ収集車、伸縮式ブームリフトといった産業規模のEVが組み立てられるのはタイでは初となる。この提携により、2026年の初年度には年間30億バーツを超える収益を見込んでいる。

EAはまた、米国と欧州市場に顧客を持つ中国の大手バッテリーメーカーとも合弁会社を設立する覚書に署名。この提携はリチウムイオンバッテリーを生産するためのもので、タイ初のリチウムイオンバッテリーを製造する大規模施設となる。合弁契約は今年2月に締結される予定だという。


1月9日付バンコク・ポストによると、国営タイ石油公社(PTT)は、EV市場での競争激化を受け、国内のEV生産を目的に設立された台湾の鴻海精密工業(フォックスコン)との合弁会社、ホライゾン・プラスの株式を売却することを決定した。これにより、ホライゾン・プラスはPTTの子会社ではなくなる。

ホライゾン・プラスの株式はPTTが完全子会社のアルン・プラスを通じて60%、フォックスコンの完全子会社リンイン・インターナショナル・インベストメントが40%を保有しており、株式の売却は6月までに完了予定で、アルン・プラスの株式保有率は40%に減少し、リンイン・インターナショナル・インベストメントの株式保有率は60%となる。その結果、ホライゾン・プラスの払込資本金は51億バーツ減少する。

PTTのパタララダ・サガーサーン最高財務責任者(CFO)は、払込資本金の減少は事業再編計画に沿ったものであり、同社の運営には影響しないと述べた上で、「市場にバッテリー駆動車が過剰供給されているため、EV事業への投資を調整する必要がある」とした。また、中国の経済減速も売却の1つの要因とも加える。PTTのコンクラパン・インタラジャン最高経営責任者(CEO)兼社長は以前、EV充電サービスにもっと重点を置くと話していたという。


中国、東南アジアを結ぶ高速鉄道プロジェクトが、一部遅延する見通し。昨年12月24日付バンコク・ポストによると、タイ国鉄(SRT)理事会は、タイ中国高速鉄道プロジェクトの3つの契約を最大2年延長することを承認した。延長の理由は、土地収用と石油パイプラインの移設が難しいためという。

延長する工事は「ナワナコン〜バンポー区間」「ドンムアン〜ナワナコン区間」「プラケオ〜サラブリ区間」。

「ナワナコン〜バンポー区間」は2025年1月23日に完成する予定だったが、2026年4月20日に延期。今回の契約延長は、前回の163日間に続き2度目となる。「ドンムアン〜ナワナコン区間」は、2022年1月20日に開始され、当初は2025年1月3日に完成予定だったが、現在641日延長され、完成は2026年10月7日予定。「プラケオ〜サラブリ区間」は、2025年1月3日の完成予定が、780日延期され2027年2月23日となった。

SRTは、この工事の実現可能性を分析するためにコンサルタント会社に4,000万バーツを投じたという。また、鉄道運輸局は、SRTがPPPモデル(行政と民間が連携して公共施設の建設や維持・運営を行う方法)を検討することに同意し、PPPモデルを活用したアプローチは政府の財政負担を軽減するとの見解を示した。


タイ消費財最大手サハ・グループは昨年12月19日に、株式会社ワールドと合弁会社を設立し、タイにデザイナーズ古着販売店「RAGTAG(ラグタグ)」を初出店すると発表した。

ラグタグを展開する株式会社ティン・パン・アレイは、 ファッション小売企業である株式会社ワールドの子会社。一方、ICCインターナショナルを筆頭とするサハ・グループは、外国雑貨の輸入販売店からスタートした財閥で、タイの小売業界における広範なネットワークを持つ、タイの小売・ファッション業界のリーダーである。

中古市場はファッション業界で最も急成長している分野のひとつであり、その原動力となっているのは、「持続可能性」「手頃な価格」「個性」を優先する、新世代の消費者たちであるという。リユースファッションは世界の小売業界を再構築する強力なトレンドとして台頭しており、ラグタグのタイ進出は、これを証明するものである。

THAIBIZ編集部

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