タイからOne Teamで目指す 日系製造業のグローバル展開

THAIBIZ No.167 2025年11月発行

THAIBIZ No.167 2025年11月発行TPA29から始まる日タイ共創の新章

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タイからOne Teamで目指す 日系製造業のグローバル展開

公開日 2025.11.10 Sponsored

次世代を担う若手タイ人と語るYN2-Techの未来のチーム像

「世界での挑戦において、若さは大きな武器だ」と中村社長は明言する。しかし、ただ若い人材を集めるだけではチームは成長しない。重要なのは、それぞれの強みを生かせる活躍の場を共に創り出し、その力をいかに最大限引き出すかである。ここでは、YN2-Techから社外に羽ばたくタイ人若手社員3名と中村社長との対談インタビューを通じて、未来のOne Teamを形づくるプロセスと可能性について探る。

入社理由は、挑戦の絶えない刺激的な環境

Q. YN2-Tech入社の経緯と、皆さんの現在の役割について教えてください

ナワポーン氏 まだ社員数が10名にも満たなかった頃、YN2-Techにインターンとして入社したのが始まりでした。中村社長から「大学卒業後は正式入社しないか」と声をかけていただき、これを自身の成長のチャンスと捉えて、9年前に正式入社しました。入社から2ヶ月後には約1年半、日本の中村機工に出向する機会がありました。現在はそこで得た経験を活かしながら、マーケティング時の通訳業務、日本のお客様関連のサポート全般、社長のアシスタント業務等を担当しています。

パニサラー氏 私は少し飽き性なところがあり、YN2-Tech入社前は5社での勤務経験がありました。挑戦好きで、新しいイノベーションを常に模索する刺激的な環境に魅力を感じ、6年前にセールスとして入社しました。現在は主に海外事業とファクトリーオートメーションを担当し、タイのサプライヤーやパートナー企業と海外のお客様をお繋ぎする役割を担っています。YN2-Techでは想像以上に日々新たな挑戦があり、飽きることなく常に前向きに働くことができています。

キッティヤポーン氏 大学時代はビジネス日本語を専攻していましたが、3D&産業機械分野という新しい世界に飛び込むことで常に知識をアップデートできると考え、インターンを経て4年前に入社しました。現在は、主に新規事業であるGXプロジェクトを担当しており、タイ政府のGX政策と連携したプロモーション戦略の企画・実行や、海外でのGX・DX関連の広報活動など、タイ国内外におけるマーケティング業務全般を担っています。先日初めて、母校の泰日工業大学にてGX関連講義を行うチャンスにも恵まれました。

それぞれの強みを活かし、世界に送り出す

Q. 皆さんの今後の挑戦について教えてください

ナワポーン氏 2026年1月から中村機工に再び出向することになりました。入社直後の出向と比べると、責任感や仕事への向き合い方が全く異なります。日本語力の向上だけでなく、本社業務への理解をより深めるとともに、グループ企業が増えた日本本社でどのような価値を発揮できるのかを模索したいと考えています。

中村社長 彼女には、日本で「この方々と、この技術をタイやインドへつなげたい」と思える仲間を見つけ、ネットワークを築いてほしいと考えています。そうしたつながりをOne Team戦略として受け止められるよう、タイ側でも準備を進めていきます。

パニサラー氏 在タイの日系パートナー会社の経営を担いながら、“社長”として現場でマネジメントを学ぶ予定です。パートナー企業の強みであるエンジニアリング技術と、YN2-Techの強みである人材育成、3D関連の技術や海外顧客基盤を融合させ、海外市場の拡大に向けて最大限のシナジーを生み出すことが私のミッションです。マレーシア・インドのパートナーとの連携においても、社長の想いを胸に、自分自身で行動していきます。海外挑戦に加え代表として組織をマネジメントすることは、これまでにない大きな挑戦となります。

中村社長 違いを受け入れ、相手の言葉を理解しようと努めたうえで自分の考えを伝える—そのバランスの取れた姿勢が彼女の強みです。異業種のお客様に対しても、相互理解を諦めず継続的にコミュニケーションを重ねる姿を見て、パートナー企業の経営を任せてみようと決断しました。One Team戦略で欠かせない「つなげる力」を、実際に肌で感じながら学んでほしいと思っています。

キッティヤポーン氏 GXを軸に、海外向けのマーケティングをさらに強化していきます。YN2-Techでは、日本人メンバー全員の“常に挑戦する向上心”に大きな刺激を受けています。「ここまでやったから十分」と満足することなく、常に改善を重ねる企業文化に触れ、私自身もそうありたいと強く思うようになりました。そうした初心を原動力に、新規事業を果敢に推進していきたいと考えています。

中村社長 彼女にはドリルのように力強く物事を推し進めるエネルギーがあり、何よりも「強い成長の意欲」を持っています。それほどの熱意を持てる人こそ、事業の立ち上げには必要です。事業の推進を通じて、One Teamをよりグローバルに広げてくれることにも期待しています。

ナワポーン氏 YN2-Techやグループ企業のエンジニア、バックオフィスメンバーなどが会社の基盤を支えてくれているからこそ、私たちは安心して社外でチャレンジすることができます。社外で得た経験や学び、そして築いたネットワークをYN2-Techに還元し、より強いチームづくりに貢献できるよう尽力していきます。

一人ひとりが頼られる存在となり、チームを持続的に強化していく

Q. 今後は若手人材と一緒に、どのようなチームを築いていきたいとお考えですか

中村社長 現在のタイのハブチームの中心は、私の人脈によって支えられています。しかし将来的には、私ではなく、彼女たちを含む若手がつなぎ、広げていく仲間の輪を中心に据えたいと考えています。そのためにも、一人ひとりが“自分事”として未来の仲間を見つけ、信頼関係を築いていくことが重要です。

コンフォートゾーンを抜け出し、小さな成果を積み重ねる訓練を通じて自信を養い、挑戦と守りを反復横跳びのように繰り返しながら成長を続けることで、タイ発のグローバル人材として通用する存在になれるはずです。

その過程では、自分ひとりでは打開できない課題に直面することも必ずあります。そのときにこそ学ぶべきは「仲間に頼り、支え合う力」であり、それをぜひ自分のものにしてほしいです。一人だけ、あるいは一社だけでできることには限界があるからです。

こうした経験を積み重ねながら、彼女たち自身が同じゴールを目指す仲間を少しずつでも増やしていければ、私たちのOne Teamは持続的に強化されていくと信じています。それがひいては、日系中小企業のさらなるタイをハブとしたグローバル展開を推進する力になると考えています。


YN2-Tech (Thailand)Co., Ltd.

E-mail:info@yn2.co.th
Website:https://yn2-tech.com
 


Nissen Kohki Thai Co., Ltd.

Website:www.nissenthai.co.th/en
 


Siam Design & AutomationsPvt. Ltd. (SDA)

Website:https://sdaindia.in
 


THAIBIZ編集部
和島美緒 / サラーウット・インタナサック

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