2024年を振り返る

カテゴリー： 会計・法務

連載： BizWings - 中小企業経営論

公開日 2024.12.11

2024年、タイではセター前首相が経済回復に向けた施策を打ち出していた中で失職し、タクシン元首相の次女であるペートンタン氏が首相に任命されるという政治的変化がありました。また、タイ経済についても観光業の回復や外国からの投資誘致が進む一方、高齢化社会の進展もあり人口も伸び悩んでおり、GDP成長率も3%弱とみられるなど、さらなる発展に向けてどういう打ち手を打つのか、今後の展開が注目される状況にあります。

そんな中、弊社は10月に創業10年目を迎えました。弊社は９月末が決算期なのですが、2024年9月期は100社を超えるお客様とお取引させていただくことができました。創業時にお客様がゼロだったことを考えると、まさに隔世の感です。また、タイの中小企業向け会計基準の日本語訳を行い、日系企業に情報提供を行うことができました。さらに同じく10月には日本法人であるビズウィングス・ジャパン株式会社を設立し、日系企業のタイ進出支援体制を強化しました。もがきながらではありますが、これらの取り組みを通じて、私たちはお客様のニーズに対応し続けようとしているところです。

今改めて思うことは、経営には「魔法の杖」や「打ち出の小槌」はなく、日々学び続けること、そして着実な努力が不可欠なのだということです。私は在タイ12年目になるのですが、それでも学ぶことは尽きません。日本での就業経験やアメリカでのMBA留学経験ももちろん役立っていますが、それがそのまま使えるかというとそうはいかず、タイの文化やビジネス環境に適応させなければなりません。一方で自分なりの味を出していくことをするにはどうすればよいかを考え、「これは」と思った方法を継続して試していくこと、そして、改善点については改善し続けること。まったく面白みのない話ですが、究極、良い経営を行うためにはこれしかないのではないかと思っているところです。

社会構造の変化の中にあるタイと同様、タイにおける日系企業にとっても今後どのように発展していくのかが問われる時代になってきていると感じる一方、変化が起きているということはチャンスがあるとも言えます。こうした変化に対応し、弊社も日系企業の皆様と共にタイでのプレゼンスを強化し、今後もその発展に貢献していきたいと考えています。

これからも日々努力を重ね、さらなる成長を目指してまいります。今後ともご指導とご支援をお願い申し上げます。そして、2024年もこちらのコラムにお付き合いいただき、どうもありがとうございました。皆様が良い年末年始をお過ごしになることを祈念しております。

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