「バンコク48時間豪雨、排水能力に限界」「輸入EVに直撃、31〜39%の重税」

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「バンコク48時間豪雨、排水能力に限界」「輸入EVに直撃、31〜39%の重税」

公開日 2026.10.01

9月28日付のクルンテープ・トゥラキットによると、バンコクで今月25日から2日間以上続いた雨は、累積300ミリを超えた。スーパーエルニーニョ現象および地球温暖化がもたらす直接的な影響とされる。北部から流れ込む洪水がなかったにも関わらず主要道路が冠水し、タイ湾側のモンスーンや高潮も重なって、海への排水が難しくなった。

今回の件について専門家は、2011年の大洪水後に整備された大型排水トンネルなど従来のインフラだけでは、気候変動に伴う極端な豪雨への対応に限界があると指摘。過去の統計だけに依存せず、最悪のケースを想定した都市設計や排水システム、警報体制、インフラ投資へ転換する必要があるとしている。

バンコク都庁(BMA)は現在、1,980本の排水用運河、5ヵ所の大型排水トンネル、207ヵ所のポンプ場などを運用するほか、AIと気象レーダーを活用した降雨予測、さらにはごみの詰まりを防ぐ細長い溝状の「O-Gutter」など、新たな排水設備も導入している。

専門家からは、排水能力の強化だけでなく、海況やモンスーンも含めた総合的な水管理と早期警報体制の見直しを求める声が上がっている。


9月16日付のタイ経済紙ターンセタキによると、タイ財務省が輸入EVの物品税体系の見直しを進めており、次のような3段階に分類するという。

Tier1:最も税率が低い。タイ国内に工場を持つ企業で、ローカルコンテンツの比率が高い企業が対象。国内生産車2%、輸入車10%の現行税率を維持する。

Tier2:中程度の税率が適用される。国内生産の投資計画を伴う企業で、工場設立計画の提出が求められる。

Tier3:最も高い税率が課される。国内での工場設立計画を持たず、完成車を輸入販売のみを行う企業で、31〜39%の税率を適用する方針。テスラ、ボルボ、ポルシェ、アウディなどを直撃するとみられる。

一方、輸入販売からタイ生産へ移行する企業には「xEV移行措置」を設ける。2027年までは現在と同程度の税率で輸入を認める代わりに、タイ投資委員会(BOI)の投資奨励を受け、2028年にタイ国内で生産して輸入分を補うことが条件となる。現在100%輸入で販売する中国の小鵬汽車(XPeng)と吉利汽車(Geely)などが対象で、両社はタイでの工場設置を検討している。

新税制では、国内生産やローカルコンテンツ比率が高い企業ほど税負担を軽くし、輸入販売のみの企業には高い税率を課す。EV市場の拡大だけでなく、国内での生産や部品調達、投資を重視する方向が鮮明になっている。


9月21日付のターンセタキによると、アヌティン首相は東京で、日本の「チーム・タイランド」と会議を開き、日タイ関係を戦略的な経済パートナーシップへ発展させる方針を示した。これまでの「日本企業がタイで生産する」関係から、双方が互いのサプライチェーンに入り、「共同で生産する」関係を目指すとしている。

自動車産業では、日系企業が数十年かけて築いた生産・部品供給網を評価する一方、EV化に伴い、バッテリー、電子部品、半導体などで他国企業の存在感が高まっていると指摘。今後は日本からの直接投資を通じて既存の生産基盤を高度化し、デジタルやエレクトロニクスなどの新産業へ広げたい考えを示した。

タイ企業についても、より付加価値の高いサプライチェーンへの参入を促すとしている。


9月22日付のバンコク・ポストによると、タイで大型データセンターの立地がバンコク外へ広がる可能性がある。カシコン・リサーチ・センターによると、国内で稼働するデータセンター73ヵ所のうち約63%がバンコク、14%が東部経済回廊(EEC)に立地する。

バンコクの施設は平均約1.2メガワット(MW)の電力を使用するが、ハイパースケール型では最大200MWを必要とする。大量の電力、水、土地を確保する必要があることから、大型施設は首都圏外への展開が進むとみられる。

今後はデータセンター向けの個別電気料金や水管理、防火、騒音、排熱などの規制強化も想定されている。電気料金が1キロワット時(kWh)当たり1バーツ上昇すれば、平均的なバンコクの施設で年間1,000万〜1,400万バーツの追加負担になるとの試算も示した。


CMK Corporation、Yano Electronics、Ohashi Technicaによるトークセッション

製造業向けERP「mcframe」を手がけるビジネスエンジニアリング(B-EN-G)は9月25日、バンコクで「B-EN-G(TH)DAY 2026」を開催した。冒頭挨拶では、取締役の入交俊行氏が、mcframeの30周年を迎え、30モデル目となるAIモデル「AIchemist」を2027年に投入する計画を発表。AI時代のERPでは、効率化だけでなく、正確な情報を基に責任ある判断を行う仕組みがより求められるとの考えを示した。

基調講演を行ったタイ・ホンダは、これまでの半導体不足や大規模火災、カンボジア国境紛争などへの対応事例を紹介。不確実性が高まる中、物流を含めた部門横断の連携に加え、信頼できるデータをもとにサプライチェーンをマネジメントする重要性を強調した。

部品製造企業を交えたトークセッションでも、AI活用の前提として、正確で有用な情報を必要なタイミングで共有することについて議論。人にしかできない判断や創造的な業務により注力していくことが、今後の製造業の鍵になるとの見方が共有された。

THAIBIZ編集部
サラーウット・インタナサック / プレオプロイ・スワンマラ / 和島美緒

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