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カテゴリー: 組織・人事
公開日 2017.06.30
多くの組織のお手伝いをしていると、タイ人・日本人双方からお互いについての不満を聞きます。こうした「意識のギャップ」はどの企業にもあることと思いますが、どうすればそれを減らせるのでしょうか。
目次
最も大きな原因は、「事実認識のギャップ」です。人間は同じものを見ているようで、実際には見ていない、ということがたくさんあります。例えば、心理学の実験で「ルビンの壺」というものがあります。壺のようにも女性の横顔ようにも見える、有名な写真です。同じ絵を見ても、「これは壺だ」「これは人の顔だ」という人が存在します。こういうことが組織では日常的に起きています。
例えば何かのプロジェクトで問題が起きているとして、同じ事象を見ていても「お客さんが悪いのだから我々の問題ではない」と捉える人と、「我々の問題だから、真摯に対応すべき」と捉える人に分かれます。その結果取られるアクションは180度変わってきます。
組織の事実認識を揃えるためには、「ファクト(事実)ベースで議論をする」ことです。「言った言わない」の議論に終始するのではなく、「いつ・誰が・何をしたのか」、の事実を元に議論することです。また、伝達経路によって事実はゆがみますから、そうした会話を、全員が顔を合わせて話せる場を作るのが望ましいです。もちろん文化によって解釈の違いも生まれますが、文化のせいにする前に事実ベースで話すのが先決です。
もう一つは、「言語による認識ギャップをなくす」ことです。会社の中ではタイ語・英語・日本語、と各種言語が混じることにより、認識のギャップが生まれていることがよくあります。
先日、ある企業で「チームビルディング」というテーマで日本人とタイ人で議論しましたが、よくよく議論すると、イメージしていることが180度違うことに驚きました。あるタイ人の方は「チームビルディング」は「仕事を離れ、楽しくみんなで過ごす」ことをイメージしていた一方、日本人の方は「真剣に集中して議論する場」をイメージしていました。このように言葉の捉え方による様々なすれ違いが、我々の組織では起きています。
こうしたことを防ぐには、「複数言語」でのコミュニケーションを頑張って行うしかありません。例えばタイのある日系企業では、毎回の会議の議事録を日本語、英語、タイ語、の3言語で用意して展開しているそうです。ある程度の労力を要しますが、組織の中での認識ギャップを減らすためには必要なことかもしれません。こうした努力にショートカットはないものです。その「面倒くささ」をできるかどうかにこそ、リーダーのコミットメントが問われる部分だと言えます。
中村勝裕
上智大学外国語学部卒後、ネスレ日本入社。その後、リンクアドモチベーションで組織変革コンサルタントとして数多くのプロジェクトに従事した後、GLOBIS ASIA PASIFIC では東南アジア各地における企業人材育成などを担当。2014年、Asian Identity Co. Ltdを設立。日タイ混成チームで、日系企業の人材開発、組織活性化を支援するコンサルティングを行っている。
狙い
日本人とタイ人の協働における課題や職場で起こっている問題を異文化コミュニケーションのフレームワークから読み解く/職場で日本人とタイ人が協働して職場・自組織のパフォーマンスを共に高めていくための共通言語を獲得する/他社の取り組みや、他業種の参加者の視点を取り入れ、課題解決のためのヒントを持ち帰る。
概要
タイ人向け開催(英語) 定員:20名
開催日時:2017年7月21日(金) 9:00~17:30
対象:タイ人(日本人駐在員や日本本社との協働が求められる方)
日本人向け開催(日本語) 定員:20名
開催日時:2017年7月22日(土)9:00~17:30
対象:日本人(タイ人との協働やマネジメントが求められる方)
タイ人向け・日本人向け共に費用:10,000THB
会場:Major Tower Thonglor 10th Floor(Asian Identityセミナールーム)
お申込み:info@a-identity.asia宛に貴社名、参加者名、参加日程、Emailアドレス、電話番号をご記載のうえ、メールください
講師
長年、グローバル日系企業の様々な異文化コミュニケーション課題に取り組んできた外国人バイリンガル講師が登壇します。2名による「掛け合い形式」の講義スタイルを通して、机上の学習では得られない、臨場感ある学習効果を実現します。
TOEIC、TOEFLのカリスマ!
Robert Hilke
ロバート・ヒルキ
大手企業での研修実績多数!
Brooke Brown
ブルック・ブラウン
Asian Identity Co., Ltd.
Major Tower Thonglor Fl.10, 141 Soi Thonglor 10, Sukhumvit Road, Klong Tan Nuea, Wattaba, Bangkok 10110

THAIBIZ編集部

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