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カテゴリー: 協創・進出, バイオ・BCG・農業
公開日 2025.08.18
THAIBIZでは6月4日、タイ企業のニーズを日本企業向けに発信するオンライン説明会「Open Innovation Talk」の第32回として、クリーンエネルギー事業を軸に展開するサコン・エナジー(SKE)のチャクラポン・スメートチョティメタ社長に登壇いただき、同社の事業概要や新た環境関連事業の見通し、日本企業との協業機会について話を聞いた。
目次
当社は2009年に、自動車用天然ガス(NGV)燃料供給サービスを提供する企業として設立した。タイにおける物流セクターの成長と共に、トラック向けのNGV燃料供給で事業基盤を築いた。その後、持続可能性なエネルギーへの関心の高まりと、タイ政府の政策動向を捉え、事業の多角化を進めた。2017年にはタイ証券取引所(SET)に上場。調達資金を活用し、クリーンエネルギー分野への本格的な参入を果たした。具体的には、北部プレー県に9.9メガワット(MW)規模のバイオマス発電所(メークラティン発電所)を建設し、再生可能エネルギーによる電力供給を2019年に開始した。
2021年に「N15 テクノロジー」を買収し、石炭の代替資源となるRDFの製造と供給の事業に参入した。チョンブリー県とサラブリー県でRDF製造工場を運営している。サラブリー県の工場は、年間30万トンの生産能力を有している。また、事業の多角化のため、証券取引専用ソフトウエアを開発するヴァンタ・キャピタル(VANTA)を買収し、近年フィンテック事業にも進出した。
RDFは無害な可燃ごみから製造されており、燃焼することで熱エネルギーが得られ、発電の原料となる。ごみを燃料として再利用することで、廃棄物としてのごみの量を減らすことが可能だ。さらに、適正な燃焼処理により、本来ごみを燃焼する際に発生する有害物質も抑えることができる。
カーボンニュートラルやネットゼロに向けた取り組みは世界中で加速しており、欧米や中国主導の世界的な電気自動車(EV)シフトをはじめとする、持続可能な社会の実現に向けた取り組みの潮流は、タイのビジネス業界にも見られるようになった。さらに、タイ政府がバイオ・循環型・グリーン(BCG)経済モデルを推進していることもあり、化石燃料からの脱却や循環型経済といった文脈からも、RDFの市場は今後もますます成長していくだろう。

タイにおけるRDFの利用状況は、発電分野が64%、熱エネルギー生産分野が36%だ。主要な市場はセメント産業で、例えば、セメントメーカーのTPIポレン(TPIPL)は2025年から、RDFの使用量を年間50万トンまで拡大する目標を掲げている。また、タイにおける素材最大手サイアム・セメント・グループ(SCG)も、使用エネルギーの40%をRDFから調達する計画を進めている。

タイ社会全体における環境意識の高まりと企業によるESG(環境・社会・ガバナンス)戦略の推進に伴い、各企業が化石燃料への依存度を低減する動きを加速させていることから、RDFの需要およびその活用範囲は今後も拡大すると予測されている。こうした背景を踏まえ、われわれは事業展開において継続的な発展を目指し、クリーンエネルギーでの事業の強化とさらなる成長のため、同じ方向を向いて活動ができるパートナーを歓迎する。
SKEは持続可能な成長および事業拡大を目的とし、以下の領域において戦略的協力関係を構築できるパートナーを歓迎する。
1)資金調達:SKEの事業拡大、特に子会社N15テクノロジーの事業拡大に伴う上場準備や、新規環境関連事業への投資に必要な資金を確保するための、外部からの資本導入や金融機関との連携
2)戦略的事業パートナー:共同事業の設立や、新たな事業機会の創出を加速させるための、企業間連携。特に、RDFにおいて広範なネットワークを有する企業との協業を重視し、事業間の相乗効果を追求
3)事業多角化: SKEの既存事業に加え、環境分野における新たなビジネス機会を探索し、事業領域を共に拡大していくパートナー

THAIBIZ編集部
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