ArayZ No.115 2021年7月発行企業価値を高めるタイ事業再編
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カテゴリー: 対談・インタビュー
公開日 2021.07.09
1978年生まれ、兵庫県出身。関西鍼灸短期大(現・関西医療大)で鍼灸師の資格を取得し、卒業後トレーナーとして活動。2008年にバドミントンの実業団、日本ユニシスの常勤トレーナーに就任。11年からインドネシアのDjarum、13年からは代表チームでも活動。17年にタイ代表に移り、19年からSCGバドミントンアカデミーで働く。
トレーナーとしての仕事内容を教えてください
選手の体のケアや治療を担当しています。チームには8名の選手がいて、練習は火曜日から土曜日まで午前と午後の2回、日曜日は午前のみ行われます。
練習前に選手にテーピングを施したり、練習中は体にどこか悪いところがないか選手の動きをチェックします。練習後は針などで選手の治療をします。練習の様子から私が必要と判断して声を掛ける時もあれば、選手から治療を求められることもあります。
トレーナーになろうと思ったきっかけは?
スポーツに携わる仕事がしたいと思い、トレーナーになるために鍼灸師の資格が取れる大学に入りました。卒業後、千葉県の接骨院で1年間働き、その後独立、自分の治療院での治療とトレーナーとしての活動を行っていました。
元々、バドミントンとは関わりがありませんでしたが、知り合いの紹介でバドミントン日本代表チームのトレーナーとして国際大会に帯同する機会がありました。そこでチームにいた実業団の日本ユニシスの方に誘われ、08年から常勤トレーナーとして働くことになりました。
どのような経緯で タイに来られましたか?
昔から海外、特に東南アジアに出てみたいという思いは強くありました。欧米で活躍する日本人のトレーナーは当時からいましたが、東南アジアで働く日本人トレーナーは聞いたことがありませんでした。誰もやったことがないことをやってみたいと思っていました。
インドネシアやマレーシアは昔からバドミントンの強豪国です。そこに私が医療先進国の日本流のサポートを持ち込めば、もっと強くなるのではないかとも考えました。日本ユニシスにいたインドネシア人コーチの紹介で、11年から現地のDjarum(ジャルム)というチームで働くことになりました。
そこでは小学生から18歳くらいまで約70人の選手が朝から晩までバドミントン漬けの生活を送っていました。学校にはほとんど行きませんが、英語の授業だけは受けています。インドネシアには世界中からコーチの仕事の勧誘があり、英語が話せれば将来海外で働くことができるからです。
13年から17年まではインドネシア代表チームで働き、その後インドネシア代表チームのコーチがタイ代表のコーチに移ったため、私も誘われてタイで働くことになりました。
コロナ禍でどんな影響がありましたか?
これだけ飛行機に乗らない生活は初めてです。今まで年の半分以上は海外で開かれる国際大会に帯同していました。バドミントンは1年中各地で大会が開かれています。大会が終わって戻って来ても1、2週間後にはまた別の国に行くという生活でした。それがコロナ禍で国際大会がなくなり、まったく海外に行かなくなりました。
東京オリンピックバドミントン代表の注目選手を教えてください
女子シングルスのラチャノック・インタノンは昔から天才少女と呼ばれ、14歳の時に世界ジュニア選手権で優勝し、そこから同大会を3連覇しました。身体に関しては私が診てきた中では断トツで一番の素質です。女子シングルスは前回大会の金メダリストが膝のケガで出られなくなり、その他の選手は実力が拮抗しています。金メダルを獲る可能性もあると思います。
男女混合ダブルスではSCGからサプシリー・タエラッタナチャイ、デチャポル・プアヴァラヌクローが出場します。現在(6月8日時点)世界ランク2位ですが、実力では頭一つ抜きんでた中国のペアがコロナ禍で国際大会に出場しておらず、彼らの力が未知数な部分があります。
ともあれ選手たちが平常心で普段通りプレーできれば、メダルを取れる可能性はあります。
今後の目標を教えてください
インドネシアではアジア大会、世界選手権、そしてオリンピックとサポートをした選手が主要大会で金メダルを獲得できました。実はもうトレーナーとしての目標はインドネシアで完結しており、一度はトレーナーを辞めようとも考えました。
まもなくチームとの契約更新の時期を迎えます。更新してタイで働き続けているかもしれませんし、違う職種の仕事をやってみたい気持ちもあります。
ArayZ No.115 2021年7月発行企業価値を高めるタイ事業再編
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THAIBIZ編集部
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