カテゴリー: 会計・法務
公開日 2015.04.05
Perry Johnson Registrars, Inc. Thailandの
伊藤信行氏「ISOは経営ツール。だから経営者自らが決めなければなりません」
「『日本ではISOを取得しなくてもビジネスが成り立っていた。だから日本でのやり方をそのままタイ語に翻訳すれば使えるだろう』と考える日本人経営者も多いですが、どんなに正確に翻訳できたとしても、そもそもタイ人と日本人との間には理解度に違いがあり、タイの技術文書特有の書き方に適応した翻訳がなされなければ理解はされません。その理解の拠として重要なキーとなるのがISOです」。
いざISOを取得する場面でも、“タイ人が主体になってタイ人に決めさせている” “タイ人に自由にやらせている” “日本人は口出ししない”というスタンスを持った経営者が多くいるという。
「タイ人に任せきりで形を整えるだけというのは費用の無駄です。ISOは経営者によってその意味・価値が決まります。組織の方針を経営者自らが参加することで決めていき、それをレビューすることで現状を把握することができます。内部監査や日常業務レビューといった管理ツール機能もあるので、経営方針に基づいた活動かどうか、目標管理がしっかりなされているか、コスト削減は実現できているかどうかなどを把握することもできます」(図表8)。
これまでの業務管理/経営管理においては個人の力量が重視される傾向が強く、「良いプロセスを構築する」という考え方がされていなかった。マネジメントシステムは管理統制手法。“経営工程の見える化”“業務の標準化”“良いプロセスを作り込む”ことによって①不適合・作業ミスの防止②決めることによる作業効率の向上③改善の容易化・促進④必要な作業内容の伝達―を可能にしていく。
「ISOは組織・仕組みを変えます。『今までと同じことをしていては、高い結果を期待することはできない』ということに経営者が気づくところから始まります。次に大舵をきってシステムを希望の形に変える必要があります。そして文書化・標準化されたシステは“ムリ・ムダ”を見つけることにもつながるのです」(図表9)。
取材協力・監修
Perry Johnson Registrars, Inc. Thailand
Management System Specialists
伊藤信行氏
140 Floor One Pacific Place, 15th Floor , Room 1503,
Sukhumvit Road, Klongtoey, Bangkok 10110
02-653-2270
www.pjr.jp
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