カテゴリー: 会計・法務
公開日 2016.05.30
⑥年次業務
タイにおける決算業務は、上記の通りのフ ローを経るところ、以下の点がポイントになります。
『財務諸表作成並びに監査の過程において、 監査人とのコミュニケーションは適切に取れているか?』
タイにおける公認会計士は慢性的な人不足とされていること、また特に会社の決算期が12月末に集中し、3月~4月に監査業務が集中する傾向があることから、この期間における会計監査人は激務を極めます。このため、事前の会計監査人との調整を持たずに決算監査に入り、結果として重大な問題が識別されるという事態になってしまうと、会社側でその修正に時間を要することはもとより、会計監査人の側でその再確認のための時間が取れず、監査をしてもらえない、果ては、監査が予定通りに終了せず、後続の株主総会や税務申告が遅延が生ずる、という事態にもなりかねません。
会社規模にもよりますが、会計監査人に期中監査に入ってもらうなどし、事前にコミュニケーション並びに問題の把握を行っておくことが重要になります。
※注書本稿は、一般的な事項についての情報提供を目的として作成されたものであり、実際の遂行にあたっては、多くの場合関連法規の検討、並びに専門家との協同が必要になります。このため、執筆者並びにその所属先は、本稿の利用に起因する如何なる直接的・間接的な損害に対しても一切の責任を負いかねます。また、本稿記載の情報は作成時点における調査に基づいたものであり、随時更新される可能性がありますことをご了承ください。
倉地 準之輔
1980年、神奈川県生まれ。あずさ監査法人(KPMG)入所。外資系企業 勤務を経て、2013年来タイ。外資系会計事務所のジャパンデスクで日系企業向けコンサルティング業務に従事した後、2015年10月にBizWings (Thailand) Company Limitedを設立、現在に至る。東京大学経済学部経営学科卒業、公認会計士(日本)、米ケロッグ経営大学院卒業(MBA)。
BizWings (Thailand) Company Limited
596 Pracha Uthit Road, Huai Khwang Subdistrict, Huai Khwang District, Bangkok 10310
http://www.bizwings.co
[email protected]
THAIBIZ編集部
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