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公開日 2024.07.01
日用品大手サハグループは6月27~30日、バンコクの大型展示場BITECで毎年恒例の大規模展示即売会「サハグループ・フェア」を開催した。28回目となる今年も同グループが販売・協力する食品、衣料品、化粧品、小売りなど100社以上の企業の1000以上のブランドが出店し、割引価格での販売が行われた。さらに、サハグループのバイオ技術、サービス産業分野などの新戦略も発表され、新たなパートナーとの協力に関する覚書(MOU)は過去最高の16件が調印された。
今年の会場で目立ったのは比亜迪(BYD)、AION、Changan、MG、GWMブランドの電気自動車(EV)の展示だ。これは、在タイ中国大使館主導で設立された中資企業協会(Chinese Enterprises Association)とのパートナー契約に基づき出品されたもので、ハイテク企業では華為技術(ファーウェイ)も展示ブースを出していた。さらに、台湾のバイオ技術大手「奎克生技(Quar Biosciences)」と、プリント基板(PCB)製造世界最大手とされる「臻鼎科技集團(Zhen Ding Tech. Group)」 もパートナー企業として出展。また、既にバンコクでの高層コンドミニアム開発で合弁事業を行っている東急ともMOUを締結した。
6月27日付バンコク・ポスト(ビジネス3面)によると、タイ企業の購買力の縮小や安値の外国製品のタイへの大量流入により、タイ工業省は、電子製品、鉄鋼、プラスチックを生産するタイ地場企業が今年、廃業しつつあるとの見解を示した。ピムパットラ工業相は工場局の今年1~5月のデータでは488工場(総投資額140億バーツ)が廃業したと指摘。同間中に1万2551人が解雇されたという。
同相は「閉鎖した工場の投資額は、業種別では電子部品・プリント基板(PCB)が22億9000万バーツと最も大きかった」と述べた。続いて、鉄鋼・鉄鉱石が14億5000万バーツ、プラスチック製造が9億3000万バーツと続いたという。廃業と人員整理の理由は、タイに輸出する外国企業と比べ価格競争力が不足しているためという。さらに一部企業はこの問題に対処するため、自由貿易協定(FTA)を締結している周辺国に生産設備を移す決断をしたという。
6月29日付バンコク・ポスト(ビジネス1面)によると、現在、策定中の国家石油計画(2024~2037年)では、タイが輸送燃料をよりクリーンなものにシフトしていくことを目指す中で、ガソホールや持続可能な航空燃料(SAF)などのバイオ燃料への新規投資額は1140億バーツに達すると想定している。タイのエネルギー当局は、主要自動車燃料を、ガソリンにエタノールを10%混合したガソホール「E10」から、エタノール20%混合の「E20」にシフトさせる計画だが、エタノール価格の上昇からこのシフトが遅れている。エタノール生産会社やその原料であるサトウキビの生産農家は28日に行われた国家石油計画の公聴会で「E20」シフトを支持したという。
6月26日付バンコク・ポスト(3面)によると、国家エネルギー政策委員会(NEPC)は、特にデータセンター事業を行う外国企業によるタイへの投資、再生可能エネルギーの購入を支援するための直接電力購入契約(PPP)のパイロット事業を承認した。直接PPAsとして知られるこの契約では企業は発電事業者から直接、電力を購入することができる。タイ政府は既に、データセンター開発でタイに投資する外国企業の誘致活動を行っているが、これらの企業は直接PPAsの内容の明確化を求めていた。
エネルギー省のプラサート次官は25日、セター首相が議長を務めて開催されたNEPCとの会合後、「直接PPAsに基づき、2000メガワット以下の電力取引を承認した」ことを明らかにした。直接PPAsのメリットの1つは、電力ユーザーが、CO2排出削減を実行できることに加え、自らのエネルギーコストの管理が可能になることだという。
6月29日付バンコク・ポスト(1面)によると、韓国Kポップの人気女性グループ、ブラックピンクのメンバーでタイ人のLISA(リサ)のソロ新曲の音楽ビデオが28日に公開されたことを受けて、タイ政府は、その舞台となったバンコクのチャイナタウンの「ヤワラート」とその周辺地域の観光プロモーションを計画している。リサの新曲「Rockstar」はユーチューブで配信が始まってから11時間でその再生回数は1920万回を超えたという。ビデオではリサはヤワラート通りで歌い踊っている。タイ政府観光庁(TAT)のタパニー総裁は、既に外国人旅行者に知られているヤワラートとは別に、周辺のサンペン市場やタラートノイなどの観光客を誘致する計画を明らかにした。
このRockstarのビデオが公開されて以来、ユーチューブでは世界各国のファンや視聴者が大量のコメント動画をアップしているが、その中には歌詞を紹介するものもある。「リサ、日本語教えてくれる?(リサは)『はい、はい』と言った」というフレーズが何度も繰り返され、日本でも話題になっているようだ。また、真っ白のパーカーを被った多数のダンサーが機械的なリズムで踊るシーンも意味深だ。
THAIBIZ編集部
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