【第1回】ミャンマー、ベトナム編

【第1回】ミャンマー、ベトナム編

公開日 2015.12.19

タイの周辺、メコン4ヵ国(カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム)現地で流行しているモノやコト、最近増えている、または注目の投資業種や案件、新制度の決定や施行とその実情などの政治経済トピックを、現地在住の専門家よりお届けする新コラムがスタート。
第1回となる今回は、ミャンマーとベトナムからのレポートです。

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2011年3月の民政移管後初めて、前回の総選挙から約5年ぶりとなるミャンマーの総選挙が2015年11月8日に実施され、ミャンマー上院・下院の計664議席のうち、軍人議席25%を除く498議席が争われた。選挙日の2ヵ月前から選挙活動が解禁され、音楽を流しながら各政党の街宣車が街中を走るなど、賑やかな選挙活動が行われていた。多くのレストランや小売店などは選挙前日及び当日はアルコールの提供を禁止された。私は3年ほど前からミャンマーに暮らしているが、選挙当日はこれまでに経験したことのない不気味な朝を迎えた。当日は多くの国民が早朝から投票のために投票所に列をなし、ミャンマー人のSNSには投票した旨の投稿が溢れていた。
本稿執筆時点(11月16日)では未確定の議席が3議席あるものの、アウンサンスーチー氏率いるNLDが390議席を獲得し、NLDの圧勝に終わった。今のところ懸念された暴動等の混乱も生じていない。NLDの政権運営能力は未知数であるため不安もあるが、ミャンマー国民の意思に基づき新たな一歩を踏み出したことは確かであり、今後の方向性に期待を持って今後も共に成長していきたい。

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SAGA国際法律事務所代表弁護士
堤 雄史
東京大学法科大学院卒。2012年よりミャンマーに駐在し、駐在期間が最も長い日本人弁護士であり、会社設立、合弁契約書及び雇用契約書等の各種契約書の作成等のミャンマー法に関するサービスを提供している。2016年1月にバンコクオフィスを開設予定である。
[email protected]
http://www.sagaasialaw.com

 

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実は、「南部ホーチミンの商業都市」、「北部ハノイの行政都市」と言われるくらい、同じ国内でも雰囲気や習慣が異なります。ホーチミンの人口は約900万人、1人あたりGDPも約5,100USDといわれ、ベトナム最大の商業都市となっています。新しいもが大好きな市民性を感じるのがサイゴン(ホーチミンの旧称)という感じで、今後も外資参入が続くことが予想されます。一方で人口700万人、政治の中心でもあるハノイは、市民も政府も新しいものにはやや慎重で、保守的な傾向も見られます。また、ホーチミンのようには外資進出が進んでいない一面もあります。
ホーチミン市は日本食ブーム真っ只中。ローカル経営の店舗を含め、街中にさまざまな日本食店が存在しています。中でも一番人気は寿司。街中には「SUSHI」の文字があちこちに見え、最近ではラーメン、うどんもブームです。日本各地のラーメン店が出店し始めたほか、「丸亀製麺」の2号店としてオープンした路面店は、時間帯を問わずベトナム人が外まで並ぶほどの繁盛ぶりを見せています。日本食はベトナム人にとって好印象の、親しみやすい“日本”であるといえるでしょう。
また、ホーチミン市のあるベトナム南部には商社、製造業、飲食、法人向けサービス業など、多様な企業が進出しています。北部は製造業中心、中部はIT中心といった業種の特徴があるのに対し、南部は際立った特徴がないことが特徴です。その中でもあえて注目案件をピックアップするならば、医療器具や美容などの医療関連、建設施工関連が、以前に比べて最近増えているといえるかもしれません。

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AGSホーチミン事務所
脇村美緒

大学卒業後、繊維専門商社で中国工場の生産・品質管理を経て2013年に渡越。2014年からAGSへ参画。
特にベトナム法人とのビジネスマッチング、市場調査、視察アテンドや商談会のコーディネーター業務等に従事。商社的な各種アライアンス支援、現地法人や駐在員事務所など独資形態ではない取引形態でのベトナム進出支援やその検討プロセス支援も行う。また、ジェトロ・ホーチミン事務所におけるプラットフォーム事業コーディネーターを兼務、各種取引支援や情報提供の黒子役でもある。他に、各種地方公共団体への情報提供や執筆も多い。
[email protected]
http://www.ags-vn.com

THAIBIZ編集部

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