カテゴリー: 組織・人事
公開日 2020.04.09
人事制度が「評価制度」「等級制度」「賃金制度」の3つから成り立っていることは、前回までに解説しました。公平な評価と処遇を決めるためには、これら3つのバランスが重要になります。
そこで今回は、「評価制度」「等級制度」「賃金制度」の連動について、詳しく見ていきます。
仕事の成果に応じて社員に報いるためには、評価結果に紐づいて処遇を決める必要があります。その際にポイントとなるのが、「その仕事や責任に見合った報酬であるか」「インセンティブ効果はあるか」の2つです。
仕事に見合った報酬を決める際に重要となるのが、社内にある業務を洗い出し、それぞれの業務の内容と責任の程度に応じて報酬の配分を決めることです。これにより「あなたの仕事に対する報酬はこの金額です」という論理的な説明ができます。
ただし、それだけでは社員のやる気向上に結び付かないこともあります。そこで、「この仕事ができれば給与が上がる」というインセンティブ要素を盛り込むことも効果的です。甘やかし過ぎず、かつ頑張った成果に対してはしっかり報いるという繊細な作業ですが、定着に繋がる重要な要素となります。
等級制度は、社員のキャリアパスを見える化する働きをします。キャリアアップが社員の能力に応じて決まるのか、職務の内容に応じて決まるのか、については会社の方針に依ります。
しかし、どのような方針を取る場合にも大切なことは、その役職に期待する成果と評価基準をしっかりと決めておくことです。例えば、マネージャーと若手スタッフでは期待される成果は異なり、よって評価基準も異なります。
役職や責任が高くなれば、その分賃金も高くなります。その基準を両制度の間でしっかり紐づけておくことがポイントとなります。その際も、会社の競争力を確保しつつ、かつ社員のインセンティブとなるような要素を組み込んでバランスを取ることが重要です。
ここまで、人事制度とは何かという総論をお伝えしてきました。次回は、人事制度の肝となる評価基準の設定方法について解説していきます。
金井 健一(Kenichi Kanai)
みらいコンサルティンググループ
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岡田 烈司(Atsushi Okada)
みらいコンサルティンググループ
代表取締役
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