今年6月1日にバンコク都知事に就任したチャチャート・シティパン氏の言動に注目が集まっている。今号のFeatureでは同知事が8月31日にバンコク・ポスト主催の「Bangkok Post Forum 2022 THAILAND READY: Moving onto the Next Chapter」や、タイ証券取引所(SET)の年次フォーラム「Thailand Focus2022」で行った講演のほか、地元メディアでの報道などを引用することで同知事のビジョン、実際の取り組みを紹介する。
最大の課題はインフラの「毛細血管」の未整備
バンコク・ポストのフォーラムでの講演タイトルは「Bangkok 2030:Future,Vision and Strategy」で、①現在 ②未来・ビジョン・戦略 ③主要プロジェクト-の3部構成。第1部では、現在の課題としてまず「透明性」を上げ、トランスペアレンシー・インターナショナル(TI)が発表している腐敗認識指数(CPI)でタイは現在100ポイント(最も清潔)中35ポイントと世界180カ国中110位という低いランクだと指摘した。