最新記事やイベント情報はメールマガジンで毎日配信中
公開日 2026.03.17
3月5日付のクルンテープ・トゥラキットによると、タイの中古車販売業界では過去3年間で1,009社が閉鎖または倒産しており、市場環境の厳しさが浮き彫りとなっている。これは2018〜2022年の累計と比べ2.3倍の増加だという。
販売台数も減少しており、2023年の40万6,000台から2025年には31万7,000台へ、2年間で22%縮小した。背景には家計債務の高さや消費回復の遅れによる購買力低下があるとされている。さらに中古車価格も大きく下落している。過去3年間の平均価格は2019〜2022年平均と比べ約25%低下。差押車両(ローンの返済ができなくなった人から金融機関が回収した車)の増加も供給過多を招いており、差押車は月平均2万4,000〜2万5,000台と通常水準を大きく上回る。
加えて新車市場、特に電気自動車(EV)の値下げも中古車価格を押し下げている。EV価格は11〜35%下落し、一部モデルでは中古車価格も30〜40%値下げせざるを得ない状況となった。
こうした中でも、在庫を抱えず早く売る「Speed over Stock」戦略を採る企業は比較的好調だという。平均販売期間は95日で業界平均より26日短く、自己資本利益率(ROE)は8.3%と高い水準を維持している。クルンタイ銀行の調査会社クルンタイ・コンパスは、2026年の中古車市場規模を約326億バーツと予測しており、2021〜2023年平均と比べ約9%縮小すると見込んでいる。
タイ人事管理協会(PMAT)は2月18日、バンコクのデュシタニホテルにて、チュラーロンコーン大学医学部、タイ上場企業協会(TLCA)と共同で「Thailand People & Well-Being Organizations Awards 2025」を開催。人材マネジメントと従業員のウェルビーイングに優れた取り組みを行う17社を表彰した。主催者はともに、「人材マネジメントとウェルビーイングは、企業の競争力と持続可能性を支える戦略基盤である」との認識を示している。
主な受賞企業には、クルンタイ銀行、サイアムクボタ、マース・ペットケア(タイランド)などが名を連ねた。なかでもサイアムクボタは、9ボックス評価や人事データのダッシュボードを活用したタレント管理とウェルビーイング施策を組み合わせた人事制度が評価された。

また、イベントではタイ企業の人材管理に関するデータも公表された。HR担当者1人が平均91人の従業員を担当し、内部昇進率は63%、従業員エンゲージメントは77%だった。一方、慢性疾患(NCD)を抱える従業員は19%に達し、健康管理の重要性が指摘された。後継者育成でも、すぐに任せられる人材が不足するポジションが多く、人材の可視化や計画的なリーダー育成が課題とされる。
こうした調査結果から、タイ企業では人材データの可視化や健康管理を経営課題として捉える動きが広がりつつある。在タイ日系企業にとっても、人材管理や健康施策をどう組織運営に組み込むかを考える材料になりそうだ。
タイ商務省国際貿易振興局(DITP)は2月22日~26日、クイーン・シリキット国際会議場(QSNCC)にて、国際宝石・宝飾品展示会「第74回 Bangkok Gems and Jewelry Fair」を開催した。同展示会は年2回開催されており、今回は20ヵ国以上から1,300社超が出展、ブース数は約2,800に達した。

DITPは2月10日に行った記者会見で、「今回の開催では1億5,000万米ドルを超える取引額の創出を見込む」と発表した。DITPのスナンター・ガンワーンクンキット局長によると、2025年1~11月における、再輸出分を差し引いた宝石・宝飾品分野の輸出額は1,212億4,000万米ドルに達し、前年同期比で53%超の成長を記録したという。
日本の宝石・宝飾品産業の集積地として名を馳せる山梨県甲府市は2021年7月、DITPと同産業に関するMOUを締結している。同展示会に出展した甲府商工会議所 中小企業振興部 産業振興観光課長の鈴木重正氏は、「前回(昨年9月)の開催から今回にかけて、展示会の盛り上がりを強く実感している。国際宝石・宝飾展示会といえば香港を連想する人が多いが、かつてほどの勢いが見られなくなった今、多くの関連企業が“ポスト香港”を模索しており、タイが有力な候補として注目されている」と所感を述べた。特に、東南アジア周辺国からの来場者による購買力が際立っているほか、出展希望企業も増えているという。
同氏は「出展は今年で4年目。当初は日本からの出展ブースが分散しており、来場者の目に留まりにくい状況だった。現在は甲府商工会議所が会員企業10社を取りまとめ、ジャパンパビリオンを形成しており、この周辺に日本の出展ブースが集まるようになった」と説明。「日タイ間の宝石・宝飾品貿易のさらなる拡大を目指し、今後はジャパンパビリオンを一層拡充していきたい」と意気込みを語った。

THAIBIZ編集部
サラーウット・インタナサック / 白井恵里子 / 和島美緒

「中古車販売1000社が撤退、EV値下げで市場悪化」「タイ企業に人材データ活用とウェルビーイング広がる」
ニュース ー 2026.03.17

タイの若者に“届ける”には? – サントリー流マーケ戦略
対談・インタビュー ー 2026.03.10

日本企業の技術実証、追跡調査が示す成果と課題
対談・インタビューSponsered ー 2026.03.10

属人化が日系製造業の競争力を奪う 〜タイの資産を活かし、仕組みで戦う
対談・インタビューSponsered ー 2026.03.10

中小企業経営を支える「社外の視点」の重要性
ビジネス・経済 ー 2026.03.10

タイの社会保険制度について
会計・法務 ー 2026.03.10
SHARE