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カテゴリー: ニュース
公開日 2026.04.24
中東紛争の先行きに不透明感が漂う中、タイ証券取引所(SET)に上場する食品関連企業にも影響が出つつある。カフェ経営やデザート開発を手がけるアフターユーはアラブ首長国連邦(UAE)ドバイへの出店契約の締結を延期した。中東地域に市場を持つ飲料メーカーも輸送コスト上昇などの間接的な負担増を警戒する。また、プラスチックペレットの供給不足による包装材の調達への懸念も上がっており、各社が紛争長期化を想定した対策を取り始めている。

SETに上場する食品関連企業のうち、今月9日以降に事業説明会を実施した9社について、中東紛争の影響度合いをNNAが調べた。
アフターユーのメータップ・マネジングディレクターは11日の説明会で、中東紛争の影響によりドバイでの出店に向けたフランチャイズ契約の締結が延期になったと述べた。第3四半期(7~9月)に開業するためにパートナー企業、立地なども決まった最終段階だったとしている。
アフターユーは、2026年の事業戦略としてアジアや中東への拡大を掲げていた。フィリピンではこれまでに3店舗を展開し、次はUAEでの出店に向けて動いていた。メータップ氏は「近く契約締結ができるかどうかは様子を見る必要がある」と述べた。アフターユーは25年にカンボジアにも進出したが、タイとカンボジアの国境紛争の影響を受けて今年1月に閉鎖。国際紛争に伴う出店戦略の見直しを立て続けに迫られている。
こうした中で、メータップ氏は次の有望市場とみるベトナムには既に有力なパートナーがいるとし、マレーシアも進出先の候補に挙がっていると説明した。
アフターユーは25年末時点でカフェ「アフターユー」を59店舗、コーヒー店「ミカ(Mikka)」を4店舗展開するほか、コンビニエンスストアで販売するボトル入りの飲料やデザートなどを製造販売している。25年決算は売上高が2%増の16億2,900万バーツ(約80億円)、純利益は31%減の2億400万バーツだった。
一方、商品価格については「さまざまなサプライヤーと短期・中期・長期の契約があり、価格調整は相互理解と協力に基づいて行う必要がある」と述べた。まずは、メニューの調整などにより消費者への影響を最小限に抑え、小売価格の変更は最後の手段だと強調した。

■機能性飲料大手は間接的影響
機能性飲料大手セッペ(Sappe)は13日に開いた事業説明会で、同社の25年売上高のうち8~9%を中東紛争の該当地域が占めたと明らかにした。現時点での紛争の影響に関して、第1四半期(1~3月)の注文は既に全て受け付けたとした上で、「輸送については利用可能な船舶の確保に不透明感がある」と述べた。
同社はFOB(本船渡し)価格で販売しているものの、輸送コスト上昇への対応はこれまでもパートナーと協議をしてきたといい、今後調整する必要が出てくるとの認識を示した。こうしたことから、セッペは中東地域以外への輸出拡大を模索しているという。
また、プラスチック包装材などの原料となるプラスチックペレットの供給状況を注視していると述べた。
一方、ココナツジュース「ココ・ロイヤル」などを製造するロイヤル・プラスは9日、25年売上高の9.6%を中東が占めたが、現時点で紛争の影響はないと説明。輸送コストは上昇しているが、顧客は通常通りの配送継続を求めており、需要は堅調だという。また戦況にかかわらず、紛争の影響は小さいと楽観的な見方を示している。

鶏肉加工のフード・モーメンツは12日、イランやイスラエルには鶏肉を輸出しておらず直接的な影響はないと述べた。ただ、燃料費とプラスチック価格を注視していると説明。現在はプラスチックペレット製造業者が注文の受け付けを停止し始めており、供給に制約が生じていると指摘した。これを受けて、同社では自社で在庫を確保したり、顧客にプラスチック袋の事前注文をするよう依頼したりする形で対応しているという。
製粉TSフラワーミルは12日、小麦と原油価格、バーツ相場、輸送コストの動向を注視していると説明。紛争が4月に終わるシナリオと第2四半期(4~6月)まで続くシナリオを想定しているという。
早期終結した場合は原油価格は1バレル当たり40米ドル(約6,360円)を下回り、バーツの対米ドル為替レートは31.5~31.75バーツで推移するとみられる。小麦価格も1トン当たり580米ドル前後で安定する可能性があるとしている。
だが、戦争が長期化すれば、原油価格が1バレル当たり100米ドルを超え、バーツは32~33バーツに下落するだけでなく、エネルギー価格の上昇に伴って小麦価格も高騰する可能性があるとみている。

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