3年任期で挑むGX、30%電力削減 ~タイ人が自走できる仕組み

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3年任期で挑むGX、30%電力削減 ~タイ人が自走できる仕組み

公開日 2025.11.07 Sponsored

タイの日系企業にとって、日本人駐在員の任期はわずか3~5年。その短い期間で成果を残す“次の一手”を打てなければ、チャンスは後任に委ねるしかない。

世界的な脱炭素潮流の中、タイでもGX(グリーントランスフォーメーション)は企業競争力を左右する必須戦略となりつつある。短期間でエネルギーコストを削減し、環境負荷も軽減する仕組みを現場に定着させることは、後回しにできない経営課題だ。

電子部品や半導体を主に扱う日系商社のRyosan (Thailand) Co., Ltd. (以下、リョーサンタイランド)は、タイ人スタッフが自走し、任期後も効果を持続できるGXソリューションを提案している。なかには日本で電気代を30%削減した事例を持つソリューションもあるという。

今求められる、環境もコストも守る持続可能な仕組みとは―。今回は、リョーサンタイランドの福田洋介社長と、現場を知り尽くすGeneral Managerのシッティチャイ・スッチャイチュン氏に話を聞き、その具体策に迫る。

最大の壁は、駐在員のGXに関する知見不足

タイ政府の脱炭素方針、取引先や本社からの要請、電気代高騰による経営負担などあらゆる観点から、GXはもはや企業にとっての必須戦略と言える。さらに、タイは地政学リスクが高い国であり、タイ社会やタイ人の未来を考える上でも、持続可能な経営は欠かせない。

しかし、必要性は認識していても、なかなかGXが進まない在タイ日系企業が多い実情もある。福田社長はその要因の一つとして「駐在員のGXに関する知見不足」を挙げる。

「日本人駐在員は、電子部品などの調達や技術のバックグラウンドは持っているが、GX関連の知見を十分に有していないことが多い。ゆえに、『GXに取り組まなければ』と思っていても、どこから何に着手すればよいのか分からず、結果的に実現できないケースが少なくない」と、同社長は説明する。

リョーサンタイランドの福田洋介社長
リョーサンタイランドの福田洋介社長

タイ人と日本人の相互理解の必要性

在タイ日系企業で働くタイ人の現場スタッフも、悩みを抱えている。シッティチャイ氏によれば、「日本人マネジャーからGX推進の指示があっても、タイ国内にはまだGXソリューションに関する情報が少なく、調査段階で壁に直面することがある」と説明する。

さらに、タイ人と日本人とのコミュニケーションが壁になることも多いという。同氏は「言語だけでなく、仕事の進め方や価値観の違いから、十分なコミュニケーションが図れないという課題もある。本社や日本人マネジャーが決めた内容をタイ人スタッフに一方的に伝えるだけでは、現場での実行がうまくいかないだけでなく、維持管理も継続できない。短期的な省エネ施策で終わってしまうケースもある」と、双方向の意思疎通の重要性を強調する。

リョーサンタイランドのGeneral Manager、シッティチャイ・スッチャイチュン氏

経営層と現場の“橋渡し役”を担う

こうした課題に対し、リョーサンタイランドは効果的なGXソリューションの提案に加え、日本人とタイ人の“橋渡し役”を担うことで、現場定着を見据えた実行支援を行っている。

福田社長は、「特に日本はGXの動きが進んでおり、その先進的な事例や技術をタイに展開したいと考えている」と説明する。一方で、ソーラーや蓄電池などの分野では中国製品がコストと技術の両面で優位性を持つことから、同社は日本と中国それぞれの強みを生かした最適な組み合わせを模索。導入後もタイ人の現場スタッフが自走できる、持続可能なGXソリューションの提案を進めているという。

さらに同社長は、「経営層が会社全体の効率や長期的な利益を重視する一方で、現場では実際に動かせる仕組みや、すぐに成果を出せる現実的な方法が求められる。双方の間で考え方や優先順位のギャップが生じると、新しい取り組みを進める際の障壁になることがある」と、導入段階における課題を指摘する。

同社では、こうした問題を解決するため、経営層と現場の間に立ち、双方の意図や課題を正確にすり合わせる役割を担っているそうだ。

シッティチャイ氏も、「日本人マネジャーと現場スタッフがそれぞれの強みを活かしながら協業するためのサポートを心がけている。お客様の経営層と現場の橋渡しは、営業チームに日本人だけでなく日本語がわかるタイ人も含まれる当社だからこそ提供できる価値だと考えている」と、揺るぎない支援体制に胸を張る。

リョーサンの信頼とネットワークを糧に、企業の挑戦を後押し

リョーサンタイランドは来年、設立25周年を迎える。福田社長は「この節目を迎えるにあたり、これまで礎を築いてくださった先人の方々への深い感謝と、その想いを受け継ぐ責任を強く感じている」と語る。

さらに、「これまで伴走させていただいたお客様に恩返ししていきたい気持ちで、新しい取り組みとしてGXソリューション事業もスタートさせた。長年にわたりタイで培ってきた信頼とネットワークを活かし、お客様のニーズにお応えし、社会に必要とされる企業であり続けたい。誇りと責任をもって、在タイ日系企業の挑戦を支援していく」と、今後に向けた意気込みを見せる。

成果が長く続く仕組みの重要性

GX推進とコスト削減の両立は、決して容易な道ではない。しかし、同社のような“橋渡し役”が介在し、経営層と現場の壁をつなぐ仕組みが整えば、GXは単なる短期的な“省エネ施策”にとどまらず、環境・コスト・企業価値を同時に守る持続可能な戦略となりうる。

重要なことは、駐在員が去った後もタイ人スタッフが自走し、いかにして成果を長く残すかだ。GX導入を検討する企業にとって、“現場で動く一歩”をどれだけ早く踏み出せるかが、未来を左右する分岐点になるだろう。

リョーサンタイランド

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【お問い合わせ先】
Ryosan (Thailand) Co., Ltd.
TEL : 098-167-5888 (担当:藤本)
E-Mail : newbiz.jp@bkk.ryosan.co.th


◎福田 洋介 氏
Ryosan (Thailand) Co., Ltd. / SINGAPORE RYOSAN PTE. LTD. 
Managing Director

1989年、株式会社リョーサンに入社。2010年に初の海外赴任としてリョーサンタイランドへ異動。その後、マレーシア赴任を経て、2021年より現職。

◎シッティチャイ・スッチャイチュン 氏
Ryosan (Thailand) Co., Ltd.
General Manager

チュラーロンコーン大学を卒業後、日本に1年間留学。タイ帰国後、日系工場での勤務を経て、2009年にリョーサンタイランドへ入社。営業マネジャーとして実績を重ねた後、2022年より現職。

リョーサン菱洋ホールディングス

2024年4月1日、デバイス事業に強みを持つリョーサンと、AI ビジネスをはじめとするソリューション事業に強みを持つ菱洋エレクトロ が経営統合し、持株会社「リョーサン菱洋ホールディングス」を設立し、リョーサン菱洋グループとして新たにスタートしました。グループ全体では売上約3,600億円、従業員約1,600名。「お客様のニーズにお応えし 社会に必要とされる企業になる」を経営ビジョンとして掲げ、目の前のお客様だけでなく、その先のエンドユーザー様までを見据えたさまざまな社会課題の解決につながるビジネスを展開しています。

Ryosan (Thailand) Co., Ltd.

日系企業タイ進出に伴う見地調達・技術支援ニーズの高まりを受け、2001年に設立された株式会社リョーサンのタイ現地法人。近年では、日本をはじめ海外で豊富な実績を持つGXソリューションの提案を推進しています。さらに、タイ企業とタッグを組み、タイの工場環境に適した協働ロボット、AMR、EVフォークリフトなどのDXソリューション事業にも注力しています。

THAIBIZ編集部

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