タイに存在する二つの国 〜「バンコク国」と「地方国」

ArayZ No.142 2023年10月発行

ArayZ No.142 2023年10月発行なぜタイ人は日系企業を辞めるのか?

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タイに存在する二つの国 〜「バンコク国」と「地方国」

公開日 2023.10.09

こんにちは、ガンタトーンです。私は、これまで数多くの日本人ビジネスパーソンと接してきた中で、共通した悩みや課題を抱えていることに気づきました。本コラムでは、タイの歴史や文化、社会構造から一般的なタイ人の価値観や人生観、仕事観を紐解き、日本人の皆様がタイでビジネスをより円滑に進めるためのヒントをお伝えしていきます。

皆さんは、「タイには二つの国(バンコク国と地方国)がある」ということをご存知でしょうか。

近代のタイを「経済型社会」と「農業型社会」に分けた時に、経済型社会(バンコク及び首都圏)で暮らすタイ人は人口のわずか20%。残りの大多数は農業型社会(地方)で暮らしています。この二つの社会の大きな違いは収入の回数です。経済型社会のタイ人は毎月ほぼ一定額、つまり給料で生活し、逆に農業型社会では、年に数回、1回あたり数十万〜数百万バーツというまとまった収入があります。農業型社会は千年以上の歴史があるのに対し、経済型社会は戦後のわずか70年ほど。

日本のメディアは、“バンコク国”の話題しかニュースに取り上げません。なぜなら読者、つまり皆さんが知りたい情報が経済型社会の事柄だからです。多くの日本人は、GDP、人口、経済成長率、最低賃金でその国を判断しがちですが、それらのマクロの数字だけでは真の意味でタイを理解することはできません。タイは食料自給率が高く、幸せに暮らす人々がたくさんいます。実は、そこにタイの本当の姿を知るヒントがあるのです。

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Mediator Co., Ltd.
Chief Executive Officer

ガンタトーン・ワンナワス

在日経験通算10年。埼玉大学工学部卒業後、在京タイ王国大使館工業部へ入館。タイ帰国後の2009年にMediatorを設立。政府機関や日系企業などのプロジェクトを多数手掛けるほか、在タイ日系企業の日本人・タイ人向けに異文化をテーマとしたセミナーを実施(延べ12,000人以上)。2021年6月にタイ日プラットフォームTJRIを立ち上げた。

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