「マツダが74億バーツ投資、MHEV生産強化」「AI診断等が牽引、拡大する医療テック市場」

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「マツダが74億バーツ投資、MHEV生産強化」「AI診断等が牽引、拡大する医療テック市場」

公開日 2026.07.15

7月1日付のタイ経済紙プラチャチャート・トゥラキットによると、タイ投資委員会(BOI)は、マツダ・モーターとフォードの合弁会社であるオートアライアンス・タイランド(AAT)による74億バーツ超の投資計画を承認した。ラヨーン県の工場を改修し、2027年から小型SUVタイプのマイルドハイブリッド車(MHEV)を生産する。

マツダはタイをMHEVの主要生産拠点に位置付けており、生産車は国内販売に加え、日本やASEAN諸国へ輸出する計画だ。今回の投資は、タイ政府が推進するMHEV支援策にも対応するもので、二酸化炭素(CO2)排出量に応じた物品税率を2026~2032年の7年間固定する制度の対象となる。

制度利用には5,000万バーツ以上の追加投資に加え、国内生産バッテリーや駆動関連部品の採用、先進運転支援システム(ADAS)の搭載などが求められる。タイ政府は電気自動車(EV)に加えMHEVやハイブリッド車(HEV)も含めた電動車生産の裾野拡大を進めており、日系メーカーによる大型投資が続くか注目される。


インフォーマ・マーケッツが7月8日から10日まで、World Health Expo(WHX)BangkokおよびMedtec Southeast Asia 2026を開催。同イベントに向けた広報資料によると、東南アジアでは高齢化の進展や糖尿病、心血管疾患などの非感染性疾患(NCDs)の増加を背景に、医療サービスや医療技術への需要が急拡大しているという。域内の医療支出は国内総生産(GDP)比4~7%と先進国を下回る一方、医療インフラ不足や医療人材不足への対応が大きな課題となっている。

こうしたなか、タイやマレーシアでは医療ツーリズムの拡大を背景に、病院投資が活発化している。サミティベート病院グループは、専門治療センターや人工知能(AI)診断、スマート・バーチャル病院への投資を進めるほか、東部経済回廊(EEC)など成長地域への展開を加速しているという。

また、医療機器市場では遠隔医療、AI診断、ウェアラブル機器、MRI(磁気共鳴画像装置)やCT(コンピューター断層撮影装置)検査などの高度診断機器への需要が拡大している。タイ下請振興協会(タイ・サブコン)は、規制対応力や製造品質を備えたOEMメーカーに大きな成長機会があると指摘しており、医療機器製造の集積地としてのタイの存在感も高まりそうだ。

イメージ画像:Magnific

6月19日、サイアム・コマーシャル銀行(SCB)の調査機関エコノミック・インテリジェンス・センター(EIC)は、タイが「ガストロノミーツーリズム(食を目的とした観光)」の有力な目的地になる可能性が高いとの分析を発表した。世界のガストロノミーツーリズム市場は2024年の138億米ドルから2034年には840億米ドルへ拡大すると予測され、年平均成長率は19.8%に達する見通しだ。

旅行者が食を通じて地域文化や暮らしを体験する「Food Traveler」志向が強まる中、アジア太平洋地域は世界市場の約3分の1を占める最大市場となっている。2025年の外国人旅行者による評価では、タイは日本に次ぐ世界第2位の「食の目的地」に選ばれた。

こうしたなか、ホテルWバンコク内にあるレストラン「ザ・ハウス・オン・サートン」のヘッドシェフ、サロチャ・ラチャタナーウィン氏はTHAIBIZの取材に対し、「タイ料理の強みは、地域ごとの生物多様性によって独自の食材が豊富に存在することだ」と指摘。近年はストーリー性や体験価値を求める消費者が増えており、南部原産のダラー(トーチジンジャー)やタイ産カカオ、在来品種の米など、地域食材を新たな形で提案する動きも広がっているという。

一方、SCB EICは、ガストロノミーツーリズムを持続的に成長させるためには、生産・サービス・マーケティング・運営管理を包括的につなぐ政策設計が必要だと指摘する。農家や食品事業者、観光事業者、旅行者をシームレスにつなぐエコシステムを構築し、サプライチェーン全体でデータを共有できる環境づくりが重要になるとしている。


7月7日付のバンコク・ポストによると、食品大手ベタグロは、プレミアムペットフード市場の拡大を追い風に、2028年までにペット事業売上高を56億バーツへ引き上げる方針を明らかにした。

ユーロモニターなどの調査によると、タイのペット市場規模は2025年の434億バーツから2026年には490億バーツへ拡大する見通しで、年平均成長率は13%と予測されている。背景には、少人数世帯の増加や「ペットの家族化」がある。

ベタグロは今後、プレミアムドライフード、ウェットキャットフード、高級スナックが成長を牽引すると見ている。タイのペットフード普及率は約40%で、日本や米国の90%超と比べ依然として低く、市場拡大余地は大きい。

同社の2025年のペット事業売上高は27億バーツと前年比25%増。輸出先には日本、フィリピン、マレーシアが含まれ、近年は米国や中東市場への展開も進めている。ペット市場の成長は、タイ社会のライフスタイル変化を映す新たな消費トレンドとして注目される。

THAIBIZ編集部
サラーウット・インタナサック / 和島美緒

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