ArayZ No.107 2020年11月発行変革期の自動車産業 ~タイにおけるCASE~
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カテゴリー: ビジネス・経済
公開日 2020.11.10
2013年から三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の一員となったアユタヤ銀行。タイにおいて70年以上の歴史を持ち、個人から中小・大企業の顧客に対して、法人金融、消費者金融、証券業務、投資、資産運用などの包括的な金融サービスを提供している。
この度、アユタヤ銀行の日系・多国籍企業部門では東部経済回廊(EEC)施策が進められているチョンブリ、ラヨーン県で新たにオフィスを開設する。新型コロナウイルスによる厳しい経済環境下、顧客の側でより一層のサポートを提供する。堀尾哲亨副頭取にその狙いを聞いた。
アユタヤ銀行の日系・多国籍企業部門は、世界有数かつ日本最大の金融グループである三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の一員として、付加価値の高い商品、サービスの提供を通じて、日系企業マーケットにおけるリーダーシップを確固たるものにすると共に、多国籍企業のお客さまからも選ばれる銀行を目指しています。
最大の特徴は約50ヵ国地域に2700近い拠点網を持つMUFGのグローバルネットワークと、アユタヤ銀行の約700の支店網を通じたフルバンキング機能を保有している点です。日系唯一の“ハイブリッド銀行〟として、包括的な金融サービスの提供が可能となっています。
また、MUFGとのシナジーを含めたグローバルの広域ネットワークにより、当行はタイ国でのビジネス拡大を目指す日系企業、多国籍企業のお客さまに向けたサポートを実施しています。
チョンブリ県とラヨーン県に、クルンシィEECオフィス(シラチャー)とクルンシィEECオフィス(ラヨーン)をそれぞれ既存のアユタヤ銀行の支店内に開設し、今年12月初めにも営業を開始する予定です。シラチャーをメインオフィスとしながら、ラヨーンにもお客さまにご来店いただける場所を設けます。
新型コロナウイルスの影響で非対面、非接触が求められる場面も増え、実際に電話でのやり取り、ウェブでの面談の機会も増えています。一方で、直接お客さまの元へ伺うことでしか得られない情報もあります。東部には既に数多くの日系企業が工場を構えています。お客さまがどんなお困りごとを抱えているか、画面越しでは分からないこともあります。現場を見ることがなにより一番大事です。これまではバンコクから訪問していましたが、新たなオフィス開設を機に今まで以上にお客さまとの接点を持ち、きめ細かなサービスを行っていきます。
EEC施策は政府の産業高度化政策「タイランド4・0」の中核を成す重要プロジェクトです。ドンムアン・スワンナプーム・ウタパオの各空港を結ぶ高速鉄道の建設、レムチャバン港やウタパオ空港の拡張、スマートシティなどの都市開発といったインフラ投資により、人・モノの流れがより活性化する見込みです。
さらに投資促進のための経済特区設定、重点産業への恩典付与により、対象業種企業にとっては非常に魅力的なエリアになっています。タイ投資委員会(BOI)の発表では、EEC施策発表以降、対象のチョンブリ、ラヨーン、チャチュンサオの3県への投資申請は増加。ここ数年ではEECへの投資申請額は全体の5割以上を占めており、タイにおける投資の中心地となっています。
アユタヤ銀行としてもしっかりと企業投資のサポートをしていきたいと考えています。
新型コロナウイルスによる未曾有の挑戦的なビジネス環境の中でも、アユタヤ銀行は常にお客さまに寄り添ってきました。具体的には、手許流動性を確保するための資金枠の設定、ウェブセミナーでのマーケット情報や業界展望の提供、お客さま同士のマッチングによるビジネスチャンスの創出など、事業継続のために様々な方法でサポートを行ってきました。
20年上半期の投資申請件数は前年同期比7%増加の754件と、自動車産業をはじめとして日系企業の一大生産拠点であるタイは、この環境下でも大きな投資候補先となり得ます。アユタヤ銀行としてEEC施策にフォーカスを当て、今後の企業投資の中心となる同エリアでのビジネスを拡大していきたいと考えます。そして、お客さまの経営課題解決のお手伝いをするソリューション提供と、インドネシアのダナモン銀行など周辺国に持つネットワークを活かした地域戦略を進めていきます。
タイ国内の状況は改善傾向にありますが、世界各地では依然としてコロナウイルスが猛威を振るっており、予断を許さない状況です。引き続きお客さまのビジネスを支えるFirst Call Business Partnerとしてサポートをしていきたいと思います。
First Executive Vice President
Head of Japanese Corporate / MNC Banking
副頭取 法人部門長(日系統括責任者)
堀尾 哲亨
ほりお・よしゆき 1995年入行(旧三和銀行)。2020年6月より現職。海外駐在はアメリカ(ニューヨーク、02年~08年)、香港(18年~20年)に次いで3ヵ国目。「タイは製造業を中心に日系企業が多く、日本の縮図がある。お客様の経営課題解決のサポートに向けて全力を尽くします」。
ArayZ No.107 2020年11月発行変革期の自動車産業 ~タイにおけるCASE~
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THAIBIZ編集部
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