上半期の新車販売台数24％減、ピックアップの不良債権は5月に39％増

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公開日 2024.08.05

タイ国トヨタ自動車が7月31日発表した今年1～6月のタイ国内の新車販売台数は前年同期比24.2％減の30万8027台となった。乗用車の販売台数は同19.4％減の11万9326台、ピックアップトラックは同40.7減の10万8437台。またバッテリー電気自動車（BEV）は同9.4％増の3万6593台、ハイブリッド車（HEV）は68.7％増の6万7346台だった。

今年6月単月の新車販売台数は前年同月比26％減の4万7662台で、このうち乗用車は同27.1％減の1万7737台、ピックアップトラックは同39％減の1万6672台だった。HEVが9896台と同57.7％急増した一方で、BEVは11.6％減の6095台だった。BEVブームが急減速し、HEVの販売が急増するという欧米でのトレンドにタイも追随する形になった。

また、今年1～6月の新車販売台数のメーカー別では、日系の上位はトヨタが前年同期比15.0％減の11万6278台、いすゞが同46.4％減の4万6260台、ホンダが同5.7％減の4万3499台。一方、中国系はBYDが同32％増の1万4735台、MGは同31.9％減の8896台、NETAが同57.5％減の2480台、GWMが34.8％減の4058台と、BYDの一人勝ちとなった。もっとも、そのBYDも6月単月では1833台と前年同月比1.3％減だ。

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7月30日付バンコク・ポスト（ビジネス1面）によると、タイ信用情報共有団体ナショナル・クレジット・ビューロー（NCB）は今年5月のピックアップトラック絡みの不良債権（NPL）が前年同月比39％増の1380億バーツになったことを明らかにした。さらに、自動車ローンの問題債券は前年同月比16％増の241億バーツだったという。一方で、タイ商業銀行による今年上半期の自動車ローンが、自動車販売の減少を受けて縮小しているという。NCPのスラポン会長は個人のフェイスブックで、ピックアップトラックはタイ全土で人々の生活に不可欠なものだと指摘。特に生活必需品では家計債務に対する緊急的な解決策が求められていると訴えている。

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英エコノミスト誌7月27日号はビジネス面で「中国のロボタクシーがテスラよりも急成長している」というタイトルの記事で、中国IT大手の百度（バイドゥ）のロボタクシー（自動運転タクシー）「Apollo（アポロ）Go」による湖北省武漢市での取り組みを紹介している。同記事によると、武漢市で2022年にスタートしたアポロGoは既に中国の他の10都市に拡大し、600万回の利用実績があるという。さらに、武漢市では現在、400台の自動運転車が走行しているが、今年末までに1000台まで増加し、その大半が自動運転の「レベル4」に達しているという。そして、このロボタクシーが人気となっている理由は例えば11分の乗車で9.84元（1.35ドル）だったという「驚異的な安さ」だという。ただ、バイドゥがその費用の約60％を負担しているためで、持続的ではないと指摘。しかし同社はコスト削減に伴い、武漢市でのロボタクシーは今年末までには損益分岐点に達し、来年には黒字になると強調。具体的には今年5月に発表した第6世代の自動運転車のコストは、前世代の半分以下になるとしている。

一方、自動運転車の開発で先行していた米国では、ゼネラル・モーターズ（GM）の無人タクシー事業会社「GMクルーズ」は昨年10月にカリフォルニア州サンフランシスコで事故を起こしたことを受け、運行を停止している。同社は今年7月23日に、ダラス、ヒューストン、フェニックスで事業を再開すると発表したものの、運転手の監視付きになるという。さらに同日、電気自動車（EV）大手のテスラは今年8月に予定していたロボタクシーの発表を今年10月に延期することを明らかにしたという。

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8月2日付バンコク・ポスト（ビジネス2面）によると、タイ商工会議所（TCC）は農産物の供給過剰や価格下落などの問題に対処するために、タイの食品やレストランなどの業界団体や小売大手の合計28組織とともに「農業・食品コーディネーション・広報センター（AFC）」を発足させた。TCCのポット副会頭は、農業部門は全労働人口の約30％に相当する1200万人を雇用し、780万戸の家計をカバーするタイ経済で最も重要な産業分野である一方、農家の所得や生産は多くの外的な不透明要因に直面していると強調。具体的には気候変動、干ばつ、病害、そして供給過剰と価格下落につながる世界の輸出市場での競争激化などだと指摘した。