【第22回】ラオス、カンボジア編

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【第22回】ラオス、カンボジア編

公開日 2019.06.09

タイ以外のメコン流域諸国(CLMVと呼ばれるカンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム)で流行しているモノやコト(内需の観点から)に加えて、注目の商品・サービスや投資案件、新制度の施行状況など、政治・経済・社会の話題を現地在住の専門家が発信するコラム。第22回目となる今回は、ラオスとカンボジアからレポートをお届けします。

目次

今年のラオス正月の期間中(4月13日~17日)、全国で交通事故が303件発生しており、37人が死亡したと報告されています。その多くは飲酒運転が原因だったとみられます。ラオスでは、飲酒運転を禁止する法律がありません。道路交通法では、「酔った状態で運転すること」を禁止しているだけです。そのため、標識は、日本でいう「飲んだら乗るな」ではなく「ເມົາບໍ່ຂັບ(酔ったら乗るな)」となっています。酔わなければいくら飲んで運転してもかまわないという都合のよい解釈が社会にまかり通っており、交通警察も積極的に飲酒運転を取り締まっていない状態です。

一方で、ラオス情報文化観光省はラオス正月が明けた4月24日付で、企業、輸出入業者、小売業者、広告制作会社、看板デザイン業者等に対して、あらゆる公共の場所において、アルコール飲料の広告・宣伝活動を停止すること、そして、販売促進行為(ビアガールなど)を規制する通知を出しました。日本でも後を絶たない飲酒運転ですが、まずは、「酔ったら乗るな」の標識こそ、規制の対象としてほしいものです。


「酔ったら乗るな」の看板


One Asia Lawyers ラオス事務所
内野里美
1979年生まれ、東京外国語大学ラオス語学科卒業。
2005年よりラオスにて日本のNGO、日本大使館勤務を経て2016年3月よりJBLメコンラオス事務所に常駐、現在に至る。
[email protected]
http://oneasia.legal/info

カンボジアの首都プノンペン中心を流れるトンレサップ川に架かる「日本カンボジア友好橋/通称日本橋」が日本のODAにより約2年の歳月をかけて再開通しました。1960年代に建設されるも内戦で破壊されてしまい、シアヌーク前国王からの“復興の象徴にしたい!”と言う強い要請を受け94年に再建され、2017年からは大規模な改修工事が進められてきました。

改修のために投じられた資金は33億円。カンボジアの発展をODAや円借款で支援し続ける日本を大切な友好国として認め感謝されている事は、カンボジアの地で生活する日本人として大変嬉しく、また誇らしいことでもあります。

カンボジアでは橋だけではなく、道路、信号機、上下水道、発電所、さらには路線バスに至るまで、様々な生活インフラを日本が支援しています。このような支援の継続が技術移転や意識改革などにもつながり、これまで以上に日本とカンボジアが友好国として共に手を携えて両国の発展のために協力できると良いですね。


カンボジアの通貨500リエルには日本橋に加えて、
なんと日本の国旗が描かれている


MATES GLOBAL COMMUNICATIONS CO., LTD.
代表取締役 柳内 学
1975年生まれ、城西大学経済学部卒業。2007年、カンボジアにNGOの職員として赴任し、日本語学校の設立運営に従事。2009年、教え子と共に同社を設立。
現在はカンボジア人向け情報誌の発行事業を主に他事業を分社化、経営を多角化している。カンボジア在住10年。

[email protected]
https://chugapon.com
www.mateskh.com

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THAIBIZ編集部

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