ユニクロ・タイランドとPTTOR、新コミュニティモールをオープン

ユニクロ・タイランドとPTTOR、新コミュニティモールをオープン

公開日 2024.09.13

ユニクロ・タイランドは9月13日(金)、PTT Oil and Retail Public Company Limited (以下、「OR」)との協業により、バンコクのラムカムヘン地区に新しいコミュニティモール「UNIQLO Roadside Ramkamhaeng(ユニクロ ロードサイド ラムカムヘン)」をオープンした。石油販売を主軸事業とするORにとっては初のコミュニティモール開設であり、ユニクロの新店舗にはORから提供を受けた太陽光発電パネルが設置されている。

ユニクロ・タイランドの藤井清房CFO(左)、ORのピマーン・プーンシー氏(右)
ユニクロ・タイランドの藤井清房CFO(左)、ORのピマーン・プーンシー氏(右)

タイで11店舗目のユニクロロードサイド店舗、3つの特徴

日本でもよく目にするユニクロのロードサイド店舗は、百貨店やデパートに行かずともライフウェアが入手できる「気軽なショッピングの体験」を顧客に提供している。2018年、パタナカーンにタイ初のユニクロロードサイド店舗がオープンし、その利便性の高さと立地的優位性により好評を得ているという。今回オープンした「ユニクロ ロードサイド ラムカムヘン」は、人口密度が高く、多くの人が通勤で通る場所に位置している。タイ国内で11店舗目のロードサイド店舗だ。この店舗には主に3つの革新的な特徴がある。まず、石油販売を主軸事業とするORとの協業により開設したことが挙げられる。事業ポートフォリオの拡大を目指す同社は、今回のユニクロ・タイランドとの提携を、今後の事業多様化における重要なマイルストーンとして捉えているようだ。

次に、徹底した「環境にやさしい」コンセプトで設計されている点だ。同店舗には、タイのユニクロ店舗としては初めての太陽光発電パネルを搭載しているほか、自然光を取り入れるために大きな窓を設置することで節電に繋げている。なお、この太陽光発電パネルはORが提供したものだといい、2社の協業を象徴する存在とも言えそうだ。

最後に、同店舗は、日本以外では初となる新しいデザインコンセプトが採用されている。巨大なユニクロのロゴが圧倒的な存在感を示しており、通りすがりの人でも簡単にユニクロ店舗であることを認知できる。このデザインコンセプトは、単なる「服を買う店舗」という枠を超え、「客が集う店舗」「ユニクロの企業姿勢を知ってもらう店舗」であることをコンセプトとして2023年4月に日本にオープンした「ユニクロ 前橋南インター店」が原型となっている。

ユニクロ ロードサイド ラムカムヘンの外観02
ユニクロ ロードサイド ラムカムヘンの外観

Win-Winな関係のパートナシップが実現

ユニクロ・タイランドの若桑芳長CEOはプレスリリースにて、「ユニクロとORの強力なパートナーシップは、ユニクロが新たな顧客層にリーチする機会も開くものと信じている」とコメント。また、ORオイルリテール事業部のSenior Executive Vice Presidentであるピマーン・プーンシー氏は、「ORは、ライフスタイルのあらゆる選択肢を包括的に提供しながら、ライフスタイル事業の側面を強化し、消費者ニーズに応えながらポートフォリオの拡大を目指している」とし、「このコミュニティモールは、私たちにとって重要なマイルストーンとなる」とコメントした。

さらに、ユニクロ店舗への太陽光発電パネルの提供についてピマーン氏は、ORが掲げる2030年までの目標「OR 2030 Goals」および「OR SDG(Sustainable Diversified Green)」との一致を理由に挙げ、「ORは『インクルージョンな成長に向けてすべての人をエンパワーする』というビジョンに沿って、生活の質の向上と持続可能な成長の促進に取り組んでいる」と強調した。一方でユニクロ・タイランドは2023年、タイ初の「RE.UNIQLO STUDIO(RE.ユニクロスタジオ)」をユニクロ セントラルワールド店に開設するなど、サステナビリティの活動にも力を入れており、2社の目指す方向性が深く一致していることがうかがえる。

ユニクロ ロードサイド ラムカムヘン店内の様子02
ユニクロ ロードサイド ラムカムヘン店内の様子

ユニクロはアジア、ヨーロッパ、北米などでグローバル展開を進めており、9月13日時点で、全世界の店舗数は2,500を突破した。タイでも着実に店舗数を増やしており、バンコクを歩いていてもあらゆるシーンで広告も目にするようになった。今回の新しい形でのコミュニティモールを皮切りに、店舗数だけでは測れないタイでのユニクロのプレゼンスにも変化が見られるのか、引き続き注目したい。

(執筆=白井恵里子)

THAIBIZ編集部

Recommend オススメ記事

Recent 新着記事

Ranking ランキング

TOP

SHARE