【在タイ日系企業オーナー必見】「知らない」が最大のリスク!タイの資産を日本へ安全に引き継ぐ「国際相続」の実態と対策

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【在タイ日系企業オーナー必見】「知らない」が最大のリスク!タイの資産を日本へ安全に引き継ぐ「国際相続」の実態と対策

公開日 2026.05.15 Sponsored

1980年代以降、大手製造業のタイ進出に伴い、多くのサプライヤー企業もタイに拠点を構えた。数十年にわたり利益を積み上げた結果、「日本の本社よりもタイ法人の資産規模の方が大きい」という日系企業も珍しくない。進出から30〜40年が経過し、経営者の高齢化による世代交代の時期を迎えた今、「タイで築き上げた資産や事業をどのように日本へ引き継ぐか」という課題が重くのしかかっている。タイにおける国際相続・事業承継の最前線を、会計の専門家集団「ラムチップ・パートナーズ・グループ」に聞いた。

想定外に膨れ上がる「日本の相続税」とタイ法人株式の評価リスク

「タイにある資産は、日本の税金は関係ない」と思い込むのは非常に危険である。ラムチップ・パートナーズ・グループのマネージャー水内久美氏によると、日本の相続税が課されるかどうかは、被相続人および相続人の①生活の本拠地、②国籍、③相続前10年以内の日本居住歴—の3点が主な判定ポイントになるという。

ラムチップ・パートナーズ・グループの水内氏

日系企業オーナーにとって最大の懸念材料は、「タイ法人の非上場株式」の評価である。非上場企業の株式は簡単に売却できないにもかかわらず、原則として相続税評価額で課税対象となる。同グループ代表の宮原裕徳氏は「タイ法人が所有するコンドミニアムなどの不動産は、購入時の金額ではなく、亡くなった時の『時価』で評価される。昨今の円安の影響もあり、為替によっても評価が上がっているケースが多い」と指摘する。結果として、日本の簿価では1,000万円だった株式が、タイの法人株式としては数億円の価値とみなされ、多額の日本の相続税が遺族に重くのしかかる恐れがある。

さらに注意が必要なのが「貸付金」の存在だ。「日本人社長個人からタイ法人へ多額の資金を貸し付けている場合、会社が赤字で株式評価がゼロであっても、貸付金自体が相続財産としてプラスに評価され、相殺できないまま相続税の対象になってしまう」と水内氏は警告する。

複雑なタイの手続きと「預金凍結」

日本の相続税は、被相続人が亡くなってから10ヶ月以内に現金で納付しなければならない。資産の評価額が想定以上に高い場合、遺族は故人の預金を引き出す必要があるが、ここでタイ特有の大きな壁が立ちはだかる。

口座名義人が亡くなるとタイの銀行口座は凍結される。ラムチップ・パートナーズ(タイランド)の取締役・深澤チトラートン氏によると、預金口座を解約するためにはタイの裁判所に申し立てを行い「相続執行者」としての認定を受ける必要があり、相続人が日本にいる場合は、タイへ渡航して裁判所まで出向かなければならない。日本の戸籍謄本をタイ語訳し、行政機関などでの認証を受けるなど、書類準備の負担も大きい。

ラムチップ・パートナーズ(タイランド)の深澤氏

深澤氏は「口座解約を完了するまでに、最短でも半年、中には1年かかるケースもある」と語る。手続きを誤れば口座に残された預金がタイの国庫に入るリスクすらあり、納税期限に間に合わずに遺族が資金繰りに窮する事態も起こりうる。

手遅れになる前に—今すぐオーナーが心得ておくべきこと

国際相続において「知らない」ことは最大のリスクである。深澤氏は「残された家族に大きな負担を残さないためにも、まずはタイの預金通帳と、口座開設時に使用したものも含む古いパスポートを捨てずに保管しておくことが重要」と強調する。

さらに、2019年に施行されたタイの個人情報保護法(PDPA)により銀行での情報開示が厳格化されており、最悪の場合は家族がタイの資産の存在すら気づけないケースもある。口座情報や法人株式など、動産・不動産を含む資産一覧をリスト化し、家族と共有しておくことが不可欠だ。

深澤氏はまた、「かつて流行した『家族との連名口座』は、現在では一方が亡くなった瞬間に凍結されるため意味がない。連名口座を保有している方は、早めに別々の口座へ移行することが望ましい」とも語る。

タイの不動産については、その保有形態や引き継ぎ方によって税務上の取り扱いが異なる。相続が発生する前に、専門家を交えて確認しておくことが賢明だ。

複雑な日タイの相続を一気通貫でサポート

いざ国際相続・事業承継が必要になった際、言語の壁や日タイ両国の複雑な法務・税務を自力でクリアすることは至難の業である。ラムチップ・パートナーズ・グループは、日本とタイに拠点を構え、現地の法制や文化を熟知した専門家が国際税務会計および労務サービスを提供するプロフェッショナル集団だ。個人の海外財産の回収代行から課税対象の診断、事業承継やM&Aを通じた法人株式の譲渡まで、個人・法人問わず一気通貫でサポートしている。

宮原氏によれば、日タイの国際相続に関する相談は2018年頃から増加し、現在は年間20件以上にのぼる。団塊世代の高齢化を背景に、今後10〜20年がピークを迎えると予想されるという。

ラムチップ・パートナーズ・グループの宮原氏

「日タイで事業をしている場合、日本の事業承継は終わったが、タイの株式だけが後回しになっているケースは多い。タイの資産こそ手続きに時間がかかるため最初に手をつけるべきだが、どこから手をつければよいか分からず後回しにされがちだ。手遅れになる前に、早めにご相談いただきたい」と宮原氏は呼びかける。

会社と大切な家族を守るため、図表1のチェックリストで現状を確認してみてほしい。

国際相続の準備度チェックリスト

1つでも当てはまらない項目がある場合は、それが相談を始めるサインだ。国際相続は準備に時間がかかる。「そのうち」が「手遅れ」になる前に、まずはラムチップ・パートナーズへ気軽に相談してみてはいかがだろうか。

◎宮原 裕徳 氏
LAMTIP PARTNERS Co., Ltd.

所長・CEO・税理士
1999年ラムチップ・パートナーズを東京日本橋にて設立。2013年ラムチップ・パートナーズ(タイランド)をバンコクにて設立。2024年からはアメリカハワイにて投資事業有限責任組合(LPS)を組成して日本の投資家を募り、ハワイの起業家に資金提供等を行う。

◎深澤 チトラートン 氏
LAMTIP PARTNERS(Thailand)Co., Ltd.

取締役
2015年より現地統括を担当。会計・税務・法務の管理に加え、不動産、タイ投資委員会(BOI)・食品医薬品局(FDA)・商標の申請や会社設立から解散清算、労務交渉等にも精通。対応業種は、製造からIT分野まで幅広く支援している。国際相続のサポートも実施している。

◎水内 久美 氏
LAMTIP PARTNERS Co., Ltd.

マネージャー
外資系法人における国際税務業務に10年以上従事し、2023年よりラムチップ・パートナーズで国際相続を担当。オーナー一族や海外居住者に起こる国内外にまたがる案件の税務課題に対応しつつ、日本国内の法人・個人の税務業務を行っている。

ラムチップ・パートナーズ・グループの水内氏、深澤氏、宮原氏、石渡氏
左からラムチップ・パートナーズ・グループの水内氏、深澤氏、宮原氏、石渡氏

LAMTIP PARTNERS(Thailand)Co., Ltd.

2013年設立。2024年より日本貿易振興機構(ジェトロ)バンコク事務所において、タイに進出する日系企業の法務・税務・会計監査やM&A等のサポートを行う。また国際相続において、タイに支店もしくは関係会社がある日系企業の事業承継対策を行う。

Tel :
日本オフィス:+81(0)3-6202-7174
タイオフィス:+66(0)63-197-1495
Email:info@miyatax.com
Web(日本HP):http://www.miyatax.com
Web(タイHP):http://lamtip.com
国際相続についてはこちら:https://lamtip-thai.com

THAIBIZ編集部
岡部真由美

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