「電子産業拡大、PCB工場200ヵ所に」「EV販売97%増も6割超が輸入車」

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「電子産業拡大、PCB工場200ヵ所に」「EV販売97%増も6割超が輸入車」

公開日 2026.09.02

8月26日付のタイ経済紙ターンセタキによると、世界的な人工知能(AI)需要の拡大を背景に、タイの電子産業が急成長している。2025年の電子製品輸出額は731億9,800万米ドルで前年比38%増。2026年上期には516億9,400万米ドルに達し、前年同期比54%増となった。

特に投資が活発なのがプリント基板(PCB)だ。過去2〜3年間に新設・増産された工場は約100〜200ヵ所に上り、その多くを中国・台湾資本が占める。サプライチェーンを含む電子産業の雇用者数も、従来の約80万人から100万人規模まで拡大した。

AI関連製品への需要は高く、タイの大手電子企業の中には3〜5年先まで受注を抱える企業もある。一方、原材料や生産能力の制約から、生産が需要に追いつかないケースも出ている。主要輸出品はコンピューター、PCB、コンピューター部品、ハードディスクドライブなどで、最大の輸出先である米国向けは中国向けの約5〜6倍に上る。タイ電子・コンピューター雇用主協会のサムパン・シンパナート会長は、2026年通年の電子製品輸出が40〜60%増となる可能性があるとみている。


8月25日付のターンセタキによると、タイ工業連盟(FTI)自動車産業部会は、2026年1〜7月の乗用電気自動車(EV)販売台数が12万5,411台となり、前年同期比97.39%増加したと発表した。自動車販売全体に占めるシェアは30.88%に達した。

一方、国内で生産された乗用EVは4万6,924台で、販売台数の37.42%にとどまり、輸入車が62.58%を占めた。同部会は、国内生産車との公平性を確保するため、輸入EVの物品税体系を早急に見直すよう政府に求めている。

さらに懸念されているのがピックアップトラック市場の低迷だ。部品の90%を国内調達するピックアップは、月間販売台数がかつての3万台超から1万台余りへ60%以上減少した。背景には国内経済の低迷を受けた金融機関の融資審査厳格化があるという。販売減少は部品メーカーなどサプライチェーンにも波及しており、現在の設備稼働率は全体の60%未満となっているという。

イメージ画像:Magnific

8月26日付のネーションによると、タイ最大の財閥チャロン・ポカパン(CP)グループは、トゥルー・コーポレーション 、アライズ・ベンチャーズ・グループとともに、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)との戦略的協業を発表した。小売、通信、金融サービスへのAI・クラウド導入を進めるとともに、タイ国内の300万人にデジタル・AIスキルを習得させることを目指す。

具体的には、CP傘下のセブン-イレブン、ロータスズ(Lotus’s)、マクロ(Makro)でAIを活用した在庫予測や業務最適化を進めるほか、アセンド・マネー(Ascend Money)ではAIによる信用スコアリングを導入する。トゥルーはAWSのクラウドを活用し、ネットワークの予知保全などを高度化するという。

AWSはタイで、バンコクのクラウドリージョンを通じて15年間で50億ドル超を投資する計画を表明している。また、2017年以降、12万人以上のタイ人にデジタル関連の研修を実施してきた。


8月24日付のバンコク・ポストによると、タイ政府は、プラスチック廃棄物を高温で熱分解して油に転換する「熱分解(Pyrolysis)」の活用を再び推進している。背景にあるのが、原油の輸入依存とプラスチック廃棄物という二つの課題だ。タイは原油消費量の最大92%を輸入に依存しており、中東情勢によるエネルギー価格の上昇を受け、代替エネルギー源の確保を急いでいる。

一方、タイでは年間約200万トンのプラスチック廃棄物が発生するが、リサイクルされるのは25%の約50万トンにとどまる。熱分解は、こうした廃プラスチックを処理しながら燃料として再利用できる。すでに地方自治体での活用も進められており、ピサヌローク市では1日1万400リットル、コンケン市やホアヒンなどでは同4,500リットルの熱分解油を生産する取り組みが進む。

同紙によると、タイエネルギー省エネルギービジネス局(DOEB)は現在、熱分解油の生産や品質、安全性、使用、輸送に関するルール整備を検討しているという。輸入原油への依存を減らすと同時に、廃プラスチックの処理にもつなげる狙いだ。


8月26日付のネーションによると、タイ証券取引所(SET)は「Thailand Focus 2026」を開催し、データセンターや半導体などのデジタルインフラ、EV製造・組立などの「新経済セクター」への海外投資を呼びかけた。

SET指数は前年の約1,200ポイントから約1,600ポイントへ上昇し、今年の外国資金流入額は約700億バーツに達した。外国資金も前年の30億ドルの純流出から、今年は20億ドル超の純流入へ転じている。

SETはさらに、新経済セクター企業が資本市場へアクセスしやすくするため、タイ証券取引委員会(SEC)と新規株式公開(IPO)規則の見直しを進めている。アサデート・コンシリSET総裁は、外国人投資家がタイを単に「様子見」する段階から、実際に投資を決定する段階へ移りつつあるとの見方を示した。

THAIBIZ編集部
サラーウット・インタナサック / 和島美緒

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